2019年11月3日、2019年秋季東京都大会本 大会
準々決勝
神宮第二球場
スタメン
※ 球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません
帝京
3 武者R
6 武藤R
8 加田R
2 新垣R
4 小松R
9 御代川R
5 阿出川L
7 田巻R→1 柳沼L
1 田代L→H7 尾瀬L
日大三
8 渡辺L
75 熊倉R
51 柳舘L
3 大城R
6 西田R
9 星L
2 山田L
4 齋藤R→H 太田L
1 児玉L→H 難波R→7 國森R→H 伊藤L
短評
この試合が東京の高校野球を支えてきた神宮第二球場にとってのラストゲーム。
当種種雑多も京都を中心に観戦していた頃、出張で初めて東京の高校野球を観戦したのが2014年の秋季大会。
この球場で行われた関東一と国士舘の試合だったので、感慨深いものがあります。
試合に先立って、簡単なセレモニーが行われました。
少しいつもと違う感情が巡るスタジアム。
帝京の先攻で始まった試合、日大三はエース左腕の児玉投手。
帝京は背番号10番ですが、夏から主力を務める「実質的」エース左腕の田代投手が先発。
選手達も同じ思いだったか、両先発投手が序盤から好投します。
先に決定的なチャンスを作ったのは5回表の帝京。
先頭1番・武者選手がヒットで出塁。
続く武藤選手の犠打失敗で走者入れ替わりますが、連続四死球で1死満塁とし今大会注目選手の一人、小松選手へ回り、あわや満塁ホームランという大飛球を放つもファール。
結局三振に倒れ、続く御代川選手も連続三振で帝京はチャンス生かせず無得点に終わります。
すると直後の5回裏、日大三は先頭8番・齋藤選手が右中間に2塁打で出塁します。
アウトカウントが増え2死2塁と場面変りますが、2番・熊倉選手の放った打球はレフト線へのタイムリー2塁打。
均衡破り1-0と日大三が先制に成功します。
しかし帝京もすぐに反撃。
6回表、先頭7番・阿出川選手がライト前ヒットで出塁。
続く田巻選手の犠打を、日大三・児玉投手は足を滑らせたグラブに当てて、大きくファールゾーンに弾いてしまい無死23塁とすると、好投続けた田代投手への代打・尾瀬選手がセカンドゴロを放つ間にまず1-1の同点に追いつきます。
さらに1死3塁で1番・武者選手が初球をスクイズ。
田巻選手が逆転のホームを踏み2-1と逆転に成功します。
6回裏から帝京は背番号18番、右の柳沼投手へ継投します。
日大三も8回表からサードで先発出場の柳舘投手へ継投。
再び試合は膠着化するかと思われましたが、8回裏、日大三は先頭2番・熊倉選手がライト線に3塁打。
無死3塁と絶好のチャンスを作ります。
しかしここから柳沼投手が圧巻。
日大三の強力クリーンアップから2死を奪い、2死13塁と場面変り、先日の東海大菅生戦の立役者の一人、星選手を打席に迎えますが、ここも最後は変化球で空振りの三振に。
絶体絶命のピンチを凌ぎ2-1で9回の攻防を迎えます。
9回表、帝京は2死走者無しから2番・武藤選手の当たりはレフトスタンドに届いたかと思いきや、なんと日大三、途中出場の國森選手がホームラン打球を背面でもぎ取る超スーパープレーで柳舘投手を救い、1点差のまま9回裏を迎えます。
その9回裏、日大三は簡単に2死走者無しとなり、先ほどビッグプレーを見せた國森選手への代打・伊藤選手の打球は左中間へ。
ここでこの試合好プレーを連発していた帝京・加田選手が飛び込みますがグラブにあてて、打球は外野を転々と。
その間に伊藤選手が悠々3塁へ。
土壇場に3塁打で一打同点のチャンスを作ります。
しかし反撃もここまで。
最後は渡辺選手がレフトフライに倒れ、神宮第二球場のラストゲームにも相応しい名勝負になったこの試合。
ベスト4最後のイスは帝京が接戦を制し、久しぶりの甲子園にまた一歩前進しました。
まずは帝京。
一時、リードは許しましたがそれでも序盤から試合のペースを握り、終始優位に進めました。
かつて甲子園を沸かせた派手なチームカラーではありませんが、夏にも見せた堅実なスモールベースボールでいよいよ東京の頂点が見えてきました。
鍛えた守備は、注目の小松選手だけでなく加田選手もスーパープレーを続出。
何度もピンチを救った姿が印象的でした。
田代投手も先日の関東一戦はやや不安定な内容でしたが、この試合は先発投手の役割をしっかり果たし勝利に大きく貢献。甲子園まであと2勝。
下級生時から経験豊富な選手が集まる、帝京にいよいよ注目が集まります。
そして敗れた日大三。
最後の最後まで、帝京にプレッシャーをかけ続けた姿はさすが西東京の雄。
勝利の女神はこの試合は振り向くことはありませんでしたが、新チームも実力十分であることはこの秋示せたのではないかと思います。
しかし少し、東京での優勝から遠ざかり始めている状態。
再び覇権奪回のために、さらなるスケールアップした姿を春にまた見れることを楽しみにしたいと思います。
最後は、小倉監督と前田監督ががっちり握手を交わした姿が、神宮第二球場のラストに相応しい光景になたことをあとがきに記したいと思います。
そして神宮第二球場もたくさんの感動をありがとうございました。
イニング詳細
一回表 帝京
3 武者 0-1から左飛
6 武藤 1-2から変化球に空振三振
8 加田 0-2から中前安打
2 新垣 ストレートの四球
4 小松 2-2から変化球に空振三振
一回裏 日大三
8 渡辺 1-2から変化球に空振三振
7 熊倉 フルカウントから中飛
5 柳舘 ストレートの四球
3 大城 0-1から中飛(フェンス一杯好捕)
二回表 帝京
5 阿出川 初球二安打
7 田巻 2-2から6球目の変化球に空振三振
1 田代 1-2から変化球に空振三振
二回裏 日大三
9 星 3-1から四球
2 山田 1-2から空振三振→二盗
4 齋藤 2-2から遊ゴロ
三回表 帝京
6 武藤 2-2の9球目を三塁線破る2塁打
8 加田 1-2から変化球に空振三振
2 新垣 フルカウントの7球目死球
日大三は國森伝令
4 小松 2-2から左飛
三回裏 日大三
8 渡辺 フルカウントから二飛
7 熊倉 四球
5 柳舘 2-2から三邪飛
四回表 帝京
5 阿出川 初球投ゴロ(犠打失敗)→1死1塁
7 田巻 1-2からストレートに空振三振
1 田代 フルカウントの7球目空振三振
四回裏 日大三
6 西田 フルカウントから四球
9 星 0-1から投ゴロ(犠打失敗)→1死12塁
2 山田 1-0から中直(前にダイビングキャッチ)→2塁飛び出し併殺打
五回表 帝京
6 武藤 0-1から投ゴロ(犠打失敗)→1死1塁
8 加田 死球
日大三は高松屋が伝令
2 新垣 3-1から四球→1死満塁
4 小松 2-2から大ファールも最後空振三振
9 御代川 変化球に空振三振!
五回裏 日大三
1 児玉 初球捕邪飛(犠打失敗)
8 渡辺 変化球に空振三振
7 熊倉 1-1から左線2塁打→1点
5 柳舘 中直(またもスーパーキャッチ)
六回表 帝京
7 田巻 初球投ゴロ失(犠打弾く)→23塁
1 田代→代打 尾瀬 2-2から二ゴロ→同点、尚3塁
3 武者 初球投スクイズ→逆転!
6 武藤 0-1から投ゴロ
六回裏 日大三
帝京は18右の柳沼へ継投
3 大城 三振
6 西田 二安打
9 星 左飛
2 山田 0-1から二ゴロ
七回表 帝京
2 新垣2-1から三ゴロ
4 小松 2-2からストレートに見逃三振
七回裏 日大三
1 児玉→代打 難波 遊ゴロ
8 渡辺 2-2からストレートを見逃三振
八回表 帝京
日大三は5右の柳舘へ継投
9 御代川 1-0から中飛
5 阿出川 投ゴロ
1 柳沼 0-2から変化球に空振三振
八回裏 日大三
1 柳舘 空振三振
3 大城 二飛
6 西田 フルカウントから四球
9 星 1-2から変化球に空振三振!
九回表 帝京
3 武者 0-1から遊ゴロ
6 武藤 0-2から左飛(入ったかという打球をジャンプ一番スーパーキャッチ!)
九回裏 日大三
4 齋藤→代打 太田 フルカウントから一ゴロ
7 國森→代打 伊藤 中3塁打
8 渡辺 左飛
スコア
帝京
000 002 000=2
000 010 000=1
日大三
帝 10田代L、18柳沼R - 2新垣
日 1児玉L、5柳舘 - 2山田
帝 H6 E0
日 H6 E1
個人成績
打撃成績
※公式記録ではありません
帝京
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 | 第五打席 |
3 武者 | 左飛 | 中飛 | 左前安打 | 投犠打(1) | 遊ゴロ |
6 武藤 | 空振三振 | 左2塁打 | 投ゴロ | 投ゴロ | 左飛 |
8 加田 | 中前安打 | 空振三振 | 死球 | 二飛 | |
2 新垣 | 四球 | 死球 | 四球 | 三ゴロ | |
4 小松 | 空振三振 | 左飛 | 空振三振 | 見逃三振 | |
9 御代川 | 遊ゴロ | 遊安打 | 空振三振 | (柳)中飛 | |
5 阿出川 | 二安打 | 投ゴロ | 右前安打 | 投ゴロ | |
7 田巻 | 空振三振 | 空振三振 | 投ゴロ失 | ||
1 柳沼 | 空振三振 | ||||
1 田代 | 空振三振 | 空振三振 | |||
H7 尾瀬 | 二ゴロ(1) | 一ゴロ |
日大三
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 | 第五打席 |
8 渡辺 | 空振三振 | 二飛 | 空振三振 | 見逃三振 | 左飛 |
75 熊倉 | 中飛 | 四球 | 左2塁打(1) | 右3塁打 | |
51 柳舘 | 四球 | 三邪飛 | 中直 | 空振三振 | |
3 大城 | 中飛 | 左2塁打 | (柳)三振 | 二飛 | |
6 西田 | 遊飛 | 四球 | 二安打 | 四球 | |
9 星 | 四球 二盗 |
投ゴロ | 左飛 | 空振三振 | |
2 山田 | 空振三振 | 中飛併殺打 | 二ゴロ | 遊ゴロ | |
4 齋藤 | 遊ゴロ | 中2塁打 | 右飛 | ||
H 太田 | 一ゴロ | ||||
1 児玉 | 空振三振 | 捕邪飛 | |||
H 難波 | 遊ゴロ | ||||
7 國森 | 中3塁打 | ||||
H 伊藤 |
投手成績
帝京
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
10田代 | 5 | 3 | 4 | 4 | 1 | 1 |
18柳沼 | 4 | 3 | 1 | 3 | 0 | 0 |
日大三
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
1児玉 | 7 | 6 | 4 | 10 | 2 | 2 |
5柳舘 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |