[ 準々決勝 ] 龍谷大平安 VS 京都外大西

2016年5月8日、春季京都大会2次戦準々決勝
わかさスタジアム京都

【スタメン】※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません

京都外大西

8 福尾
6 緒方
4 谷本
3 大黒
7 米地
5 齋藤
9 原田
2 伊藤
1 宮城

龍谷大平安

4 久保田
9 竹内
6 西川
3 橋本
5 冨田
7 岡田
2 並河
8 小川
1 西田

久しぶりに実現した京都の「黄金カード」。
先攻は京都外大西、平安の先発は先日の洛星戦での高井投手に続いて、下級生の西田投手(背番号20)。

平安先発の西田投手

1死から、プロも注目し始めた緒方が四球で出塁しますが、続く谷本選手がサードゴロ併殺打に倒れ、1回表、京都外大西は無得点に終わります。

ネクストバッターサークルで準備する緒方選手

一方、外大西の先発はエース右腕の宮城投手。

京都外大西エース宮城投手

1回裏、平安は先頭の久保田選手がレフト前ヒットで出塁すると、続く竹内選手が犠打を決め1死2塁と先制のチャンスを作ります。
ここで3番西川選手がライト線へ二塁打を放ち、あっさりと平安が1点を先制します。

西川選手がタイムリー2塁打を放つ

 

久保田選手が先制のホームイン

続く橋本選手はセカンドゴロに終わりますが、その間に西川選手は3塁へ進み、5番冨田選手がライト前タイムリーを放ち2-0と平安がリードを広げます。

西川選手が2点目のホームイン

ここで打席は岡田選手。
春季大会はこれが初登場ですが、背番号は17に変わっています。
センバツの明徳義塾戦で放った弾丸ホームランですっかり全国に名がしれた選手ですが、ライトオーバーの3塁打を放ち、1回を終えて3-0と平安がリードします。

平安岡田選手

しかし外大西は直後の2回表。
先頭4番の大黒選手がショートへの内野安打で出塁すると、続く米地選手もレフト前に連打。無死12塁とチャンスを作ります。

米地選手がレフト前ヒット

齋藤選手のショートゴロで、2塁米地、1塁齋藤選手とランナー入れ替わり、7番原田選手がまたもショートへ内野安打を放ち1死満塁の大きなチャンスが訪れ、8番伊藤選手が押し出し四球を選んで1-3と外大西が反撃に転じます。

押し出し四球で米地選手がホームイン

さらに畳み掛けていきたい外大西ですが、続く9番宮城選手がショートゴロ6-4-3の併殺打に倒れ、2回表は1点に終わります。

直後の平安は1死後、投手の西田選手がライト線に三塁打を放ちますが、後続が続かず追加点は入りません。

三塁打の西田選手

初回こそ、平安打線に捕まった宮城投手ですが、3回裏は平安の攻撃を2奪三振含む三者凡退に抑えると、直後の4回表、外大西は1死後6番の齋藤選手が四球で出塁、続く原田選手のサードゴロは併殺打かと思われましたが、原田選手が残ります。

この2死1塁から伊藤選手がショートゴロエラーで出塁。
宮城選手も四球で2死満塁として1番の福尾選手へつなぎます。

ここで期待に応えレフト前へ2点タイムリーヒットを放ち、3-3の同点に追いつきます。

伊藤選手が同点のホームイン

 

同点タイムリーヒットの福尾選手

平安はここで先発西田選手を諦め、右の大野投手(背番号10)をマウンドへ送ります。

平安2番手の大野投手

代わり端、緒方選手を打ち取り外大西の攻撃を、同点まで止めます。

平安は5回表途中から、下級生捕手の並河選手に代えて、レギュラー捕手の竹葉選手が出場。

そのまま前半の5回を両チーム終えますが、平安、初回に集中打で3点を取った以外は、2回以降、外大西の宮城投手の丁寧な投球の前に、安打は西田選手の三塁打1本と、完全に自慢の打線が沈黙します。

しかしグラウンド整備後、6回裏平安は先頭5番の冨田選手、続く岡田選手の連打で無死13塁とし、さらに岡田選手の二盗で23塁と絶好の勝ち越しのチャンスを作ります。

エンドランで冨田選手が3塁へ

ここで途中出場の竹葉選手がセカンドゴロを放ち、その間に冨田選手が還り4-3と平安1点を勝ち越します。

竹葉選手のセカンドゴロで勝ち越し

 

冨田選手が勝ち越しのホームイン

しかし無死23塁の大ピンチの場面でしたが、外大西・宮城投手は最小失点の1点に抑えます。

その直後の7回表の外大西。
先頭1番の福尾選手がライト前ヒットで出塁すると、続く緒方選手がバントの構えも見せつつ強打。
右中間を破るタイムリー3塁打となり、再度外大西が4-4の同点に追いつきます。

福尾選手が同点のホームイン

 

同点スリーベースヒットの緒方選手

この後、谷本選手がサードゴロのあと、大黒選手が死球で1死13塁となり、代走に松本選手が送られたところで、平安はエース市岡投手がマウンドへ上がります。

平安エースの市岡投手

一打勝ち越しの絶好のチャンスで、外大西は米地選手がスクイズを試みますが、センバツでも同様のシーンを経験した市岡、竹葉バッテリーは落ち着いて外し、緒方選手を三本間に挟んでアウト。

さらに米地選手も三振に取り、平安はピンチを脱します。

米地選手のスクイズが外された場面

この後、両エースが意地のピッチングで両チーム決定的な場面もなく、延長戦へ突入します。

10回表の外大西は、先頭の3番谷本選手が三振振り逃げで出塁するも、後続続かず無得点に終わります。

その直後の平安。
2死走者無し、ツーストライクと追い込まれた主砲橋本選手がセンターオーバーのスリーベースヒットで出塁します。

スリーベースヒットの橋本選手

一打サヨナラの場面で続く冨田選手の打球も同じような軌道を描き、センターオーバーのサヨナラタイムリーヒットとなり、平安が5-4で熱戦を制し、ベスト4へ進出しました。

冨田選手がサヨナラタイムリーヒットを放った場面

 

マウンドに崩れ落ちた宮城投手

この試合、失礼ながら始まる前は、センバツベスト4の平安が、コールドゲームに近い点差で勝つのではと想像していました。

試合開始直後の1回裏の平安の集中打は予感的中と思いましたが、中盤以降、外大西の宮城投手の素晴らしい投球の前に、京都のゴールデンカードに相応しい名勝負になりました。

夏も対決があれば、準々決勝以降の重要な局面での対決になります。

その際は、恐らく平安は市岡投手が先発するものだと思われます。
市岡投手、この試合は完璧な内容で、さすがセンバツベスト4で、日本代表候補にもなっただけの実力者であることを見せ付けました。

外大西は、真剣勝負の場で、全国レベルの投手の球と対決できたことは大きな糧になったと思います。
この春は、確かな復活の息吹を多くの高校野球ファンに感じさせたと思います。
いよいよ勝負の夏。
外大西に大きな期待をしたいと思います。

そして平安。
この試合でも西田、大野投手と市岡投手の差がはっきりとしすぎていました。
夏、甲子園で頂点を狙っていくには、やはりあと一人先発完投能力のある投手が必須条件になってくると思います。

次の準決勝。
誰が指名されるか分かりませんが、注目をしています。

素晴らしい熱戦でした

京都外大西
010 200 100 0=4
300 001 000 1x=5
龍谷大平安

京 宮城ー伊藤
平 西田、大野、市岡ー並河、竹葉

京H6 E1
平H10 E1

【打撃成績】

京都外大西

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
福尾 空振三振 四球
(二盗)
左前安打(2) 右前安打 空振三振
緒方 四球 右飛 遊飛 右中間三塁打(1) 空振三振
谷本 三ゴロ併殺打 空振三振 四球 三ゴロ 空振三振(振逃げ)
大黒 遊安打 右飛 投前犠打 死球
松本
平林 三振
(スリーバント失敗)
米地 左前安打 中飛 遊ゴロ (スクイズ失敗)
三振
右飛
(谷本牽制死)
齋藤 遊ゴロ 四球 遊ゴロ 見逃三振
原田 遊安打 三ゴロ
(三盗)
空振三振 左飛
伊藤 四球(1) 遊ゴロ失 空振三振 二飛
宮城 遊ゴロ併殺打 四球 一邪飛 一邪飛

龍谷大平安

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
久保田 左前安打 中飛 投ゴロ 左飛 一直
竹内 三前犠打 四球 二ゴロ失 左飛 二ゴロ
西川 右線二塁打(1) 遊ゴロ 二飛 二ゴロ 二飛
橋本 二ゴロ 空振三振 遊ゴロ 右前安打 中越三塁打
冨田 右前安打(1)  二ゴロ 左前安打 捕ゴロ 中越安打(1)
岡田 右越三塁打(1) 空振三振 右前安打
(二盗)
一ゴロ
並河 二飛 捕飛
竹葉 二ゴロ(1) 二飛
小川 二ゴロ 投ゴロ 一邪飛 見逃三振
西田 右線三塁打
大野 右飛 右飛
市岡 遊ゴロ


【投手成績】

京都外大西

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
宮城 9 2/3 10 1 3 5 5

龍谷大平安

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
西田 3 2/3 4 5 2 3 2
大野 2 2/3 2 1 2 1 1
市岡 3 2/3 0 0 6 0 0

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