[ 二次戦 ] 龍谷大平安 VS 洛星

[ 二次戦 ] 龍谷大平安 VS 洛星

2016年5月3日、春季京都大会2次戦一回戦

太陽が丘球場

【スタメン】※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません

洛星

8 酒井
5 岸野
9 河野
7 奥村
4 佐藤
3 渡辺
2 小倉
6 大橋
1 松田

龍谷大平安

4 久保田
7 竹内
9 市岡
3 橋本
6 西川
5 冨田
2 竹葉
8 小川
1 高井

センバツはベスト4まで進出した龍谷大平安。
しかし2年ぶりの優勝にはあと一歩及ばず、夏に巻き返しを図るためにもこの大会、エース市岡投手に続く2番手投手の育成が命題。

この試合は中学時代、U15の日本代表を務め、鳴り物入りで平安に入学してきた高井投手が公式戦初登板です。

エース市岡選手は野手として出場(手前)
エース市岡選手は野手として出場(手前)
平安恒例の試合前の「儀式」
平安恒例の試合前の「儀式」
平安先発の背番号18高井投手
平安先発の背番号18高井投手

一次戦では甲子園経験校の立命館宇治に逆転勝ちして、勢いに乗る洛星は、1回表、先頭の酒井選手、岸野選手がレフト前へ連打で無死12塁と先制のチャンスを作ります。

レフト前ヒットで出塁した洛星の酒井選手
レフト前ヒットで出塁した洛星の酒井選手

続けて3番河野(かわの)選手もセンター前にタイムリーヒットを放ち1点を先制したところで、先発高井投手は降板。
2番手に昨年の春季大会も経験している大野投手がマウンドへ上がります。

洛星酒井選手が先制のホームイン
先制タイムリーを放った河野選手
平安2番手の背番号10大野投手

しかし代わった大野投手も勢いに乗る洛星打線を止めることができません。
4番奥村選手にライト前に運ばれ、なんと洛星4連打。
ここでセカンドの岸野選手がホームを狙いますが、ここは平安の中継プレーに阻まれてホームでタッチアウトになります。

洛星岸野選手は生還ならず
洛星岸野選手は生還ならず

しかし、続く佐藤選手もライト前に運び1死満塁とすると、6番渡辺選手がなんと6連打となるタイムリーヒットをレフト前へ。
洛星が2-0とリードを広げます。

渡辺選手の打球はレフト前へ!サードから河野選手ホームイン
渡辺選手の打球はレフト前へ!サードから河野選手ホームイン
タイムリーヒットの渡辺選手
タイムリーヒットの渡辺選手

大野投手に代わってからも3連打を浴びますが、続く7番小倉選手をファーストゴロ。
ここを3-4-3と送って併殺打で何とか初回、平安は洛星の攻撃を2点で「凌いだ」形になりました。

2点を先制した洛星。
初回のマウンドはエース岩本ではなく、背番号6の松田投手。

洛星先発の松田投手
洛星先発の松田投手

1回裏の平安は、先頭の久保田選手が死球で出塁すると、竹内選手の3ボール1ストライクからの5球目で二盗に成功します。

久保田選手が二盗成功
久保田選手が二盗成功

1死後、3番ライトで先発出場の市岡選手が、ライト線へのタイムリー3塁打でまず1点を返します。

久保田選手還り平安まず1点
久保田選手還り平安まず1点
タイムリー3塁打の市岡選手
タイムリー3塁打の市岡選手

続く甲子園の明徳義塾戦でもホームランを放った主砲橋本選手が、レフトへ犠牲フライを放ち、市岡選手が還り2-2の同点に追いつきます。

同点犠牲フライを放つ橋本選手
同点犠牲フライを放つ橋本選手

この後、なお西川選手のヒットなどで2死23塁のチャンスを作りますが、1回裏の平安は同点止まりに終わります。

2回表の洛星は三人で攻撃を終えますが、直後の2回裏、平安は先頭の8番小川選手がライトフライかと思われましたが、洛星河野選手が落球し、無死2塁と勝ち越しのチャンスを得ます。

続く大野選手がきっちり送って1死3塁とすると、1番久保田選手がセンター前に弾き返し3-2と平安が1点を勝ち越します。

久保田選手が勝ち越しタイムリーヒットを放つ
久保田選手が勝ち越しタイムリーヒットを放つ

ここで洛星はエース岩本投手をマウンドへ送ります。

洛星2番手のエース岩本投手
洛星2番手のエース岩本投手

岩本投手は代わり端、竹内選手のセンター前ヒットを打たれ1死13塁とピンチを拡大させます。
続く市岡選手はサードへのファールフライに打ち取りますが、続く橋本選手の初球で痛恨のボークが宣告され、4-2と平安2点のリードに変わります。

久保田選手が還り平安4-2とリード
久保田選手が還り平安4-2とリード

平安は3回裏も先頭5番の西川選手が四球で出塁すると、続く冨田選手の打席で二盗を成功させます。
さらに、冨田選手の投手ゴロで、西川選手飛び出すも、洛星岩本投手のセカンドへの送球が悪送球となり無死13塁となります。

冨田選手が二盗を失敗し、1死3塁となりますが、7番竹葉選手がライト前に運び5-2と平安がリードをさらに広げます。

西川選手が還り平安5点目
西川選手が還り平安5点目

竹葉選手は2塁へ進み、続く8番小川選手の打席で、牽制悪送球を誘い1死3塁とチャンスを広げます。

竹葉選手が5点目のタイムリーヒット
竹葉選手が5点目のタイムリーヒット

2死後、大野選手のライト前タイムリーヒットで6-2とリードを広げ、さらに久保田選手が四球でつなぐと、2死12塁から2番竹内選手がセンター前に弾き返し7-2と平安が一気に5点のリードに変わります。

センター前タイムリーヒットの竹内選手
センター前タイムリーヒットの竹内選手

一方の洛星。
4回表も1死から岩本選手がセンター前ヒットで出塁しますが、続く小倉選手がセカンドゴロ併殺打に倒れ、反撃の機会を潰えしてしまいます。

しかし諦めない洛星は5回表。
1死後、9番松田選手がライト線へ2塁打を放つと、続く1番酒井選手もセンター前ヒットで続き1死13塁とチャンスを作ります。

ここで2番岸野選手がレフト前にヒットを放ち3-7と洛星が1点を返します。

洛星松田選手が還り3点目
洛星松田選手が還り3点目
タイムリーヒットの岸野選手
タイムリーヒットの岸野選手

さらに河野選手が死球で1死満塁とし、2死後、5番佐藤選手のショートへの内野安打で洛星が4-7と3点差にまで差を縮めます。

4点目のタイムリーヒットを放った佐藤選手
4点目のタイムリーヒットを放った佐藤選手

洛星の粘りに苦しむ平安ですが、6回裏、先頭1番の久保田選手がセンター前に抜けそうな当たりを、洛星松田選手がよく止めますが、ショートへの内野安打となり出塁。

続く竹内選手もセンター前に弾き返し、俊足を活かし無死23塁とチャンスを広げます。

続く市岡選手のセカンドゴロの間に久保田選手が還り8-4と平安が追加点をあげると、続く主砲橋本選手がライトオーバーの2塁打で竹内選手も還り9-4と再び平安のリードが5点に変わります。

平安竹内選手が9点目のホームイン
平安竹内選手が9点目のホームイン
タイムリー2塁打を放った平安橋本選手
タイムリー2塁打を放った平安橋本選手

さらに西川選手がセンター前にヒットで1死13塁と繋ぐと、続く6番冨田選手もセンター前へタイムリーを放ち、10-4と平安が二桁得点に乗せます。

橋本選手が10点目のホームイン
橋本選手が10点目のホームイン

スコア以上に平安が苦しんだイメージのあるこの試合。
決めたのは8回裏。

この回先頭の3番市岡選手がセカンド後方への飛球。
グラブに当てて落球しますが、球場のスコアを確認すると、これはヒットと記録されたのでしょうか?(詳細分かりません)

いずれにしても市岡選手が無死2塁で出塁。
生還すれば8回コールドゲームが成立という場面になります。

続く橋本選手は敬遠気味に四球で出塁し、今日ここまで3打数3安打と当たっている西川選手は犠打を決め1死23塁とします。

ここで6番冨田選手が初球を迷わずセンター前に弾き返し、市岡選手がホームイン。
7点差がついて8回コールドゲームが成立し、龍谷大平安がベスト8進出。夏の大会のシード権を獲得しました。

冨田選手がセンター前にサヨナラタイムリーヒット!
冨田選手がセンター前にサヨナラタイムリーヒット!
市岡選手がサヨナラのホームイン
市岡選手がサヨナラのホームイン

センバツ後、これが初めての公式戦となった龍谷大平安。
いろいろと試そうとしていることは伝わる試合でした。

平安にはどうしても求める内容が高くなるため、厳しい表現になるかと思いますが、結果はコールドゲームですが、もろ手を挙げて勝利を祝福するという内容ではなかったと思います。

なにより最大の課題の2番手投手争いですが、高井投手、大野投手共、洛星戦の内容だけで判断すると厳しいものがあると感じました。

洛星も立命館宇治戦で、途中まで完全に抑えられていた田中投手を一気呵成で打崩し逆転したように、勢いに乗ると手がつけられなくなる打線だと思いますが、層が厚いチームだけに、公式戦で「追試」が行われるのか、観客の立場としても興味が尽きません。

打線は立命館宇治も苦しんだ、洛星岩本投手をしっかりと捉え、松田投手と2人に対し16安打を浴びせ、大量11得点。
センバツではやや攻撃面が湿り気味でしたが、この試合を観る限りでは攻撃面に関しては相変わらず高い得点能力を見せてくれたと思います。

対する洛星。
結果はコールド負けでしたが、十分に「洛星ここにあり」といった印象を多くの高校野球ファンに見せ付けた内容であったと思います。

ややこの試合に限るとミスも多く、それが失点にもつながりましたが、平安という名前の「見えない圧力」も相当あったかと思いますので、この範囲であれば「想定の範囲」と言えるかもしれません。

立命館宇治に勝ったことは決してフロックではなく、この夏十分に上位常連チームにとって脅威になるチームであることが証明できたと思います。
自信を持って夏本番を迎えて欲しいと思います。

勝利の報告を応援席に行う平安ナイン
勝利の報告を応援席に行う平安ナイン

洛星
200 020 00=4
223 003 01x=11
龍谷大平安

洛 松田、岩本ー小倉
平 高井、大野ー竹葉

洛H12 E3
平H16 E1

【打撃成績】

洛星

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席
酒井  左前安打  三ゴロ  中前安打
(二盗)
 見逃三振
岸野  左前安打  中前安打  左前安打(1)  遊ゴロ失
河野  中前安打(1)  左飛  死球  空振三振
奥村  右前安打  (岸野牽制死)
中飛
中飛 四球
佐藤 右前安打 中飛  遊安打(1) 三ゴロ
渡辺  左前安打(1)
岩本  中前安打  遊ゴロ  空振三振
小倉  一ゴロ併殺打  二ゴロ併殺打  空振三振  二ゴロ
大橋 空振三振 左飛 二ゴロ
増村 死球
松田  遊飛  右線二塁打 二ゴロ 投ゴロ

龍谷大平安

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
久保田 死球
二盗
中前安打(1) 四球 遊安打 右前安打
竹内 遊直 中前安打 中前安打(1) 中前安打
(23塁)
左飛
市岡 右線3塁打(1) 三邪飛 中飛 二ゴロ(1)  二安打
橋本 左犠飛(1) ボーク(1)
死球(盗塁死)
一邪飛 右越二塁打(1)  四球
西川 右前安打 四球
二盗
右線安打
(二塁でアウト)
中前安打  投前犠打
冨田 四球 投ゴロ失
(二盗死)
二直 中前安打(1)  中前安打(1)
竹葉 二ゴロ 右前安打(1) 中飛 遊ゴロ併殺打
小川 右飛失 (牽制悪送球)
右飛
 投ゴロ  二ゴロ
高井
大野 三前犠打 右前安打(1)  右邪飛  右飛

【投手成績】

洛星

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
松田 1 1/3 3 2 0 3 3
岩本  7  13  4  0  8  7

龍谷大平安

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
高井 0/3 3 0 0 1 2
大野  8  9  3  5  3  2

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