[ 準々決勝 ] 東海大菅生 VS 日大三

2019年4月21日、春季東京大会 準々決勝
神宮第二球場

スタメン

※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません

日大三
4 前田L
8 渡辺L
5 柳舘L→1
3 宇津木R
9 塚越R
7 大城R
2 佐藤R
6 石田R
1 廣澤R→1 児玉L→5 西田

東海大菅生
2 小山L
4 石田L
6 成瀬R
3 杉崎R
9 西垣R
7 大里L
8 今江R
5 中村洸L
1 中村晃L→1 藤井R

短評

2年前の夏の甲子園ベスト4の東海大菅生と、昨年夏の甲子園で同じくベスト4進出を果たした、西東京を代表する強豪チームの対戦になったカード。
日大三の先攻、まず守る東海大菅生はエース左腕・中村晃太朗投手。

1回表の日大三の攻撃を三者凡退に抑えます。

対する日大三の先発は、背番号10番、右の廣澤投手。

1回裏、東海大菅生はその立ち上がりを攻略します。
先頭・小山選手が四球で出塁すると、続く石田選手の犠打が内野安打になり無死12塁。
1死後、4番・杉崎選手。

フルカウントから3球ファールで粘った後、レフトに打った瞬間のスリーランホームラン。
いきなり東海大菅生が3点を先制します。

しかし直後の日大三。
西東京の雌雄を争うライバル相手に、ここまでやや湿りがちだった強打線が目を覚まします。

2回表、先頭4番・宇津木選手が負けじと左中間へソロホームランでまず1点を返します。

さらに5番・塚越選手もセンターオーバー、フェンス直撃の2塁打で続き、四球などで2死満塁とすると、1番・前田選手の打席。
ボールカウント0ボール、1ストライクからバッテリーミスが起き、さらに1点を日大三が返しこの回2点目。
2-3とその差を一気に1点に縮めます。

1点差に詰め寄られた東海大菅生。
直後の2回裏、打線がつながりました。

先頭7番・今江選手が四球で出塁。
続く中村洸星選手の犠打が内野安打、9番・中村晃太朗選手が四球で無死満塁とします。

ここで1番・小山選手の打球はセンターオーバー。
走者一掃でもおかしくない当たりでしたが、ここは東海大菅生の走塁がまずく1点のみ。

4-2となり無死満塁が続きます。

さらに石田選手がストレートの押し出し四球を選び、この回2点目。
5-2とし尚無死満塁。

ここで日大三は早くも、左の背番号11番・児玉投手へ継投します。

しかしその代わり端、3番・成瀬選手がレフト前にタイムリーヒットでさらに1点追加。
尚無死満塁で、先制ホームランの杉崎選手へ打席が回ります。

そのカウント、0ボール1ストライクから振り抜いた打球は、これも打った瞬間の当たり。
今度はセンターオーバーのグランドスラムで4点を追加。
10-2と日大三を大きく突き放します。

しかし日大三もすぐに反撃。
3回表、1死から3番・柳舘がセンター前ヒットで出塁すると、相手の主砲の大爆発に刺激を受けたか、今度は日大三の主砲・宇津木選手が放った打球はレフトスタンドへ。
こちらも負けじと2打席連続ホームランで4-10とします。

しかし東海大菅生は、4回裏。
1死から7番・今江選手のラッキーな当たりの3塁打でチャンスを作ると、8番・中村洸星選手のセカンドゴロの間に1点を追加。
11-4とします。

すると今度は日大三。
5回表、先頭2番・渡辺選手がライト線を鋭く破る3塁打で出塁すると、3番・柳舘選手のこちらもセカンドゴロの間に1点を返し、5-11とします。

しかし東海大菅生。
6回裏は先頭打者。
この試合7打点と大爆発の主砲・杉崎選手を抑えますが、続く5番・西垣選手がそのお株を奪うようなレフトへの豪快なホームランで12-5と突き放します。

日大三はこのホームランで、サードを守っていた柳舘選手を3番手のマウンドへ送ります。

日大三は7回表、ヒットのランナーを一人出しますが、最後は4番・宇津木選手に対して背番号11番・右の藤井投手へ代えて、センターフライに打ち取り7点差がついたため、大会規定によりコールドゲームが成立し、東海大菅生がベスト4へ進出しました。

日大三はこの春、修徳戦、小松川戦とこれが3戦目の観戦。
一方の東海大菅生は秋の決勝、国士館戦以来。

これまでのそれぞれの試合運びから、投手戦になるかと思いましたが、正直まさかの打撃戦。
それも5ホームランが飛び交う空中戦となりました。

7打点と大爆発した杉崎選手は、これで高校通算27本塁打だそう。
夏の最大のライバルの一つ、日大三を打ち砕いての勝利はチームも大きく活気づいたと思います。

中村晃太朗投手もこの試合は打たれてしまいましたが、こういう日もこれからは出てくるでしょう。
その場合でも、打線でカバーできるチーム力の厚みを証明してみせました。
春の無念を晴らすため、夏を狙う前に、まずはこの春、あと2勝を積み重ねられるか大いに注目したいところ。

次戦は東東京の甲子園常連チーム、関東一です。

一方の日大三。
正直ここまで打線は去年のチームと比較し、やや心配をしていましたが、東京を代表する好投手・中村晃太朗投手を捕えたことで少し安心しました。

しかしこの日は、先発の廣澤投手が悪すぎましたね。

とは言ってもこの一戦で評価を上下させるのもナンセンスだと感じています。
同じく右の大型右腕・井上投手も擁する投手陣は、その厚みで言えば東京ナンバー1と言っても過言でないでしょう。

今日は悪い部分がすべて出たゲームと割り切って、かつ課題はしっかとクリアし、夏再び両チームが対戦することがあった場合、今度はどのような結果が待っているのか。
楽しみにしていたいと思います。

イニング詳細

一回表 日大三

菅生はエース中村晃先発

一回裏 東海大菅生

日大三は10廣澤先発

二回表 日大三

二回裏 東海大菅生

日大三は11左の児玉へ継投

三回表 日大三

三回裏 東海大菅生

四回表 日大三

四回裏 東海大菅生

五回表 日大三

五回裏 東海大菅生

六回表 日大三

六回裏 東海大菅生

七回表 日大三

スコア

日大三
022 010 0=5
370 101 x=12
東海大菅生

7回コールドゲーム

日 10廣澤R、11児玉L、5柳舘R － 2佐藤
東 1中村晃L、11藤井R － 2小山

日 H9 E0
東 H12 E0

本塁打
日 宇津木（2回ソロ、3回ツーラン）
東 杉崎（1回スリーラン、2回満塁）、西垣（6回ソロ）

個人成績

打撃成績

※公式記録ではありません
日大三

東海大菅生

投手成績

日大三

東海大菅生