[ 決勝 ] 東海大菅生 VS 国士舘

[ 決勝 ] 東海大菅生 VS 国士舘

2019年4月28日、春季東京大会 決勝
神宮第二球場

スタメン

※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません

国士舘
4 黒川R→6
8 森中L
7 冨田R
3 黒澤L
6 鎌田L→5
9 渡辺R
2 澤野R
1 石橋L→1 白須R
5 浦本R→R4 伊藤L→H 中西R→4 遠山L

東海大菅生
2 小山L
5 玉置R
6 成瀬R
3 杉崎R
9 西垣R
8 今江R
7 外岡L→7 渡邉R→H7 大里L
4 石田L
1 新倉L→1 中村晃L

短評

昨秋の都大会決勝と同じ顔合わせになったカード。
その時と同じ、国士舘が先攻。
守る東海大菅生の先発は、絶対的エース中村晃太郎投手ではなく、背番号14番、2年生のサウスポー新倉投手。

東海大菅生の新倉投手

1回表、国士舘は得点圏に走者を送りますが、チャンスにあと一本が出ず無得点に終わります。

代わって守りにつく国士舘は、これまで中継ぎで登板することが多かった、背番号19番のサウスポー、石橋投手。

国士舘先発の石橋投手

1回裏、東海大菅生は2死走者無しから、3番・成瀬選手がショート強襲安打で出塁。
続く杉崎選手の打席、二盗を決めると、澤野捕手からの送球がセンターへ抜ける間に3塁へ進塁。
杉崎選手は警戒されたか、敬遠気味に四球で歩くと、5番・西垣選手がカウント2ボール1ストライクから、レフト前に抜けそうな当たりも、鎌田選手がファインプレー。

タイムリーヒットをもぎとったプレーで、初回両チーム無得点に終わります。

鎌田選手のファインプレー

その直後、国士舘は先頭6番・渡辺選手がライト前ヒットで出塁。
澤野選手が犠打で1死2塁とすると、8番、先発の石橋投手が自らライト前に先制のタイムリーヒット。
1-0と国士舘がまずは先手を奪います。

石橋選手のタイムリーヒット
渡辺選手が先制のホームイン

1点を追う東海大菅生もすぐに反撃。
2回裏、先頭6番・今江選手がレフト前ヒットで出塁。
1死後、石田選手の打席、二盗を決めますがまたもセンターへ送球がそれて1死3塁とします。

2死後、9番・新倉選手の打席、カウント1ボール2ストライクから、澤野捕手がサードへ牽制球。
これをサード浦本選手が弾いてしまい、その間に今江選手がホームイン。
1-1の同点に追いつきます。

今江選手が同点のホームイン

しかし追いつかれた国士舘は直後の3回表。
先頭3番・冨田選手がカウント2ボール2ストライクからレフトへ、2試合連続の勝ち越しのソロホームラン。
2-1とします。

ソロホームランの冨田選手(左)

さらに4番・黒澤選手が左中間を破る2塁打で出塁。

ここで東海大菅生は早くもエース中村晃太郎投手へ継投します。

東海大菅生エースの中村晃太郎投手

代わり端、5番・2年生ながらこの春の活躍が目覚ましい鎌田選手を打ち取りますが、6番・渡辺選手が初球を右中間へタイムリー2塁打。
さらに1点を加え3-1と国士舘が2点のリードと変ります。

3点目のホームを踏む黒澤選手

しかし2点のリードを貰った先発の石橋投手。
この試合、制球が定まりません。

3回裏、東海大菅生は先頭1番・小山選手、2番・玉置選手が連続四球で無死12塁となったところで、国士舘もエース右腕、白須投手へ継投します。

国士舘エースの白須投手

1死後、4番・杉崎選手の打席、初球ワイルドピッチで1死23塁とすると、白須投手は杉崎選手との勝負は避け四球。
1死満塁と変ります。

東海大菅生主砲の杉崎選手

2死満塁と変り、6番・今江選手。
カウント3ボール1ストライクからセンター前に2点タイムリーヒット。
すぐさま3-3の同点に追いつきます。

今江選手の同点タイムリーヒット
玉置選手が同点のホームイン

中盤は東海大菅生のペース。

4回、5回とそれぞれ走者を3塁まで進めますが、あと一本が出ずに無得点。
3-3のまま前半5回を終了します。

5回裏、2死満塁も白須投手が中村晃投手から見逃し三振

試合はそのまま両チーム決めてを欠き、3-3のまま9回の攻防を迎えます。

まずは先攻の国士舘、1死走者無しから8番・白須選手がレフト前ヒットで出塁。
続く9番、代打の中西選手が四球を選び1死12塁と一打勝ち越しのチャンスで、打順も良く1番の黒川選手。

カウント2ボール2ストライクからセンターへいい当たりでしたが正面のフライに倒れますが、ここでセカンドの白須選手、アウトカウントを恐らく間違えたのでしょうか、外野の頭を破るような当たりではなかったのですが、一気に3塁も回ってしまい、戻り切れずに併殺打。
土壇場で走塁に大きなミスが出てしまいます。

白須選手が飛び出してしまい併殺打成立

するとピンチの後にチャンスあり。

9回裏、東海大菅生は1死から、6番・今江選手がセンター前ヒットで出塁すると、7番・途中出場の大里選手が8球粘りセカンドへの内野安打。1死12塁と一打サヨナラの場面を作ります。

大里選手が内野安打でサヨナラのチャンス

このチャンスに、先日の関東一戦では2番を任されていた、8番・石田選手がカウント1ボール1ストライクから振り抜いた打球は左中間を真っ二つ。
今江選手がサヨナラのホームを踏み、4-3で勝ち、25年ぶり2回目の春季大会優勝を果たしました。

石田選手の打球は左中間へ
打球を確認しながら今江選手ガッツポーズ
サヨナラのホームを踏んだ今江選手(右:中村晃投手)

昨秋の決勝戦では4-3で敗れた東海大菅生。
今度は同じスコアで逆に勝利を収めました。

優勝旗を受け取る石田主将

この大会を通じて投打のバランスよく、前評判から東京での実力ナンバーワンとも言われていましたが、その実力を見事に証明しました。

秋は好投手、中村晃太郎投手の存在が光りましたが、この春は杉崎選手を中心に強打という新たな武器も入手。
5月18日から始まる関東大会で他府県勢を相手に、どのような試合を見せてくれるのか楽しみです。

予定では19日(日)に埼玉の上尾市民球場で山梨の2位チームとの対戦です。

一方惜しくも秋春連続優勝を逃した国士舘。

準優勝杯を受け取る松室主将

エース白須投手の奪三振率の向上など、秋に比べ逞しくなった姿を見せてくれましたが、一方でこの試合も石橋投手と二人で二桁の四死球と制球難を見せ、それが失点に結びついていました。

黒澤選手や下級生ながら主力に成長した、鎌田選手など打線も活発なだけに、夏も東海大菅生と並び西東京の優勝候補の一角であることは疑うことは余地がありません。

こちらも関東大会では18日(土)に、市営大宮球場にて栃木の優勝チームとの対戦が予定されています。
他府県勢との対戦では、ここまで神宮大会で札幌大谷、選抜では明石商業と全国クラスの強豪の壁に跳ね返されてしまいましたが、それらの経験を活かし、逞しく成長しているだけに、強豪が集う栃木勢との対戦でどのような結果になるのか期待が膨らみます。

これで春季東京大会は全日程を終了。
いよいよこの世代も残すのは夏のみ。

結果を残した東海大菅生に国士舘だけでなく、再びこれまでの結果がリセットされゼロから一発勝負の夏のトーナメントです。
春は実力を出し切れなかったチームもすべて、最高のドラマを見せてくれることを期待したいと思います。

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イニング詳細

一回表 国士舘

菅生は14左の新倉先発

4 黒川 1-2から見逃三振
8 森中 2-2から三安打
7 冨田 2-1から二ゴロ→2死1塁
3 黒澤 1-0から死球
6 鎌田 初球一飛新倉16球(16球)

一回裏 東海大菅生

国士舘は19左の石橋先発

2 小山 3-1から四球
5 玉置 初球遊ゴロ併殺打
6 成瀬 1-1から遊強襲安打
3 杉崎 2-0から二盗→送球逸れて3塁へ→敬遠気味に四球
9 西垣 2-1から遊直石橋17球(17球)

二回表 国士舘

9 渡辺 2-1から右前安打
2 澤野 1-0から投犠打
1 石橋 0-1から右前安打→1点
5 浦本 3-1から四球菅生は中村洸が伝令4 黒川 2-1から三盗死→2死2塁、フルカウント四球
8 森中 1-1から二ゴロ新倉22球(38球)

二回裏 東海大菅生

8 今江 初球左前安打
7 外岡 1-2から左飛
4 石田 1-0から二盗→逸れて3塁へ→2-1から遊邪飛
1 新倉 1-2から5球目、捕牽制を3塁弾きホームイン→1点→2-2から7球目空振三振石橋16球(33球)

三回表 国士舘

7 冨田 2-2から左本塁打
3 黒澤 2-0から左中間2塁打新倉8球(46球)菅生はエース中村晃へ継投6 鎌田 1-0から捕邪飛
9 渡辺 初球右中間2塁打→1点
2 澤野 1-1から中飛→渡辺3塁へ
1 石橋 2-0から中飛中村晃9球(9球)

三回裏 東海大菅生

2 小山 3-1から四球
5 玉置 2-1から二盗→フルカウント四球石橋11球(44球)国士舘エース白須へ継投6 成瀬 フルカウントから空振三振
3 杉崎 初球暴投→23塁→フルカウント8球四球
9 西垣 2-0から浅い左飛
8 今江 3-1から中前安打→2点、尚12塁
7 渡邉 1-2から遊飛白須29球(29球)

四回表 国士舘

5 浦本 1-0から二安打(二飛グラブに当てるも落球)
4 黒川 初球一犠打→2塁代走 伊藤
8 森中 3-1から左飛
7 冨田 0-2から見逃三振中村晃8球(17球)

四回裏 東海大菅生

4 石田 3-1から右線2塁打
1 中村晃 初球捕犠打→3塁
2 小山 2-2から空振三振
5 玉置 ストレートの四球
6 成瀬 初球遊ゴロ白須16球(45球)

五回表 国士舘

3 黒澤 0-2から左飛
5 鎌田 初球一ゴロ
9 渡辺 1-2から見逃三振中村晃7球(24球)

五回裏 東海大菅生

3 杉崎 初球左飛
9 西垣 フルカウント四球
8 今江 2-0から三犠打
7 渡邉 3-1から四球
4 石田 初球捕逸→23塁、フルカウント四球
1 中村晃 1-2から見逃三振白須25球(70球)

六回表 国士舘

2 澤野 1-1から右前安打
1 白須 1-0から二盗死→3-1から一ゴロ
4 伊藤 初球二ゴロ中村晃9球(33球)

六回裏 東海大菅生

2 小山 2-2から6球目空振三振
5 玉置 1-2から右飛
6 成瀬 1-2から5球目二安打
3 杉崎 1-0二盗→ストレートの四球
9 西垣 1-2から空振三振白須23球(93球)

七回表 国士舘

6 黒川 初球中飛
8 森中 1-0から二ゴロ
7 冨田 フルカウント8球目三ゴロ中村晃11球(44球)

七回裏 東海大菅生

8 今江 3-1から四球
7 渡邉→代打 大里 初球投犠打
4 石田 初球捕邪飛
1 中村晃 0-2から遊ゴロ白須10球(103球)

八回表 国士舘

3 黒澤 1-2から変化球に見逃三振
5 鎌田 フルカウント8球目死球
9 渡辺 1-2から6球目二ゴロ→2死1塁
2 澤野 2-0から二盗死中村晃21球(65球)

八回裏 東海大菅生

2 小山 初球左飛
5 玉置 フルカウント四球
6 成瀬 初球三直
3 杉崎 ストレートの四球
9 西垣 2-1から三盗死白須16球(119球)

九回表 国士舘

2 澤野 初球右飛
1 白須 2-1から左前安打
4 伊藤→代打 中西 3-1から四球
6 黒川 2-2から7球目中飛→白須が3塁周り戻れずに併殺打中村晃16球(81球)

九回裏 東海大菅生

9 西垣 初球中飛
8 今江 1-2から中前安打
7 大里 2-2から8球目二安打→12塁
4 石田 1-1から左中間サヨナラ安打→1点白須16球(135球)
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スコア

国士舘
012 000 000=3
012 000 001x=4
東海大菅生

東海大菅生は25年ぶり2回目の優勝

国 19石橋L、1白須R - 2 澤野
東 14新倉L、1中村晃L - 2小山

国 H9 E0
東 H8 E0

本塁打
国 冨田(3回ソロ)

個人成績

打撃成績

※公式記録ではありません
国士舘

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
46 黒川 見逃三振 四球 一犠打 中飛 中飛併殺打
8 森中 三安打 二ゴロ 左飛 二ゴロ
7 冨田 二ゴロ 左本塁打(1) 見逃三振 三ゴロ
3 黒澤 死球 左中間2塁打 左飛 見逃三振
65 鎌田 一飛 (中)捕邪飛 一ゴロ 死球
9 渡辺 右前安打 右中間2塁打(1) 見逃三振 二ゴロ
二盗死
2 澤野 投犠打 中飛 右前安打
二盗死
右飛
1 石橋 右前安打(1)
三盗死
中飛
1 白須 一ゴロ 左前安打
5 浦本 四球 二安打
R4 伊藤 二ゴロ
H 中西 四球
4 遠山

東海大菅生

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
2 小山 四球 四球
二盗
空振三振 空振三振 左飛
5 玉置 遊ゴロ併殺打 四球 四球 右飛 四球
三盗死
6 成瀬 遊強襲安打
二盗
(白)空振三振 遊ゴロ 二安打 三直
3 杉崎 四球 暴投
四球
左飛 四球 四球
9 西垣 遊直 左飛 四球 空振三振 中飛
8 今江 左前安打
二盗
中前安打(2) 三犠打 四球 中前安打
7 外岡 左飛
7 渡邉 遊飛 四球
H7 大里 投犠打 二安打
4 石田 遊邪飛 右線2塁打 四球 捕邪飛 左中間安打(1)
1 新倉 捕牽制(1)
空振三振
1 中村晃 捕犠打 見逃三振 遊ゴロ

投手成績

国士舘

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
19石橋 2 0/3 2 4 1 1 3
1白須 6 1/3 6 9 5 3 1

東海大菅生

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
14新倉 2 0/3 5 3 1 2 3
1中村晃 7 4 2 3 1 0

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