2015年10月31日、秋季近畿大会準決勝
皇子山球場
スタメン
※球場でメモしてますので誤字などあるかもしれません
明石商業(兵庫1位)
6 大西
8 藤原
9 橋本
3 小西
2 藤井
4 松下
7 軽部
1 吉高
5 杤谷
大阪桐蔭(大阪2位)
6 中山
4 永廣
5 吉澤
7 三井
3 古寺
8 川中
9 越智
2 栗林
1 岩本悠
観戦記
勝てば兵庫勢3年ぶりの決勝進出となる明石商業と、6年ぶりの決勝進出、さらに12年ぶりの秋季近畿大会の優勝を目指す大阪桐蔭の一戦。
まず守る大阪桐蔭はこの近畿大会初めて、エース高山投手でなく背番号10の左腕・岩本悠生投手が先発します。
目測ですがストレートの速さは高山投手ほどではありませんが、変化球の制球のいい岩本投手。
1回表の明石商業の攻撃を3人で抑え、上々の立ち上がりを見せます。
対する明石商業はエース右腕の吉高投手。
1回裏の大阪桐蔭。
先頭の中山選手がストレートの四球で出塁すると、続く永廣選手のサードゴロを三塁の杤谷選手が弾いてしまい、無死13塁と大きなチャンスを作ります。
吉澤選手がファーストへのファールフライで倒れたあと、4番三井選手の打席でパスボールがあり大阪桐蔭がまず1点を先制します。
さらに無死3塁から三井選手が右中間にタイムリー2塁打を放ち、2-0とリードを広げます。
さらに5番古寺選手が四球を選び、続く川中選手の犠打が捕手野選(サードへ送球)となり1死満塁とすると、7番越智選手のレフト前タイムリーヒットでセカンドの古寺選手もホームに戻り4-0と大阪桐蔭がリードを広げます。
さらに1死12塁から、8番栗林選手もレフト前にタイムリーヒット。
5-0といきなり大阪桐蔭が大量リードの体勢に入ります。
この回、さらに2死23塁とチャンスが続きますが、なんとか吉高選手が踏ん張り5点で大阪桐蔭の攻撃を凌ぎます。
2回裏の大阪桐蔭は先頭の2番永廣選手がライト前ヒットで出塁すると、2死後、5番の古寺選手がレフト前ヒットで2死12塁と追加点のチャンスを作りますが、ここは無得点に終わります。
直後の3回表の明石商業。
1死から8番吉高選手が死球でこの試合、初めて明石商業がランナーを出します。
さらに犠打で2死2塁としますが、1番の大西選手がセカンドフライに倒れ無得点に終わります。
4回表の2死までノーヒットの明石商業は、2死から4番の小西選手が四球で出塁すると5番藤井選手がライト前にチーム初安打を記録しますが、得点をあげることはできません。
直後の4回裏の大阪桐蔭。
先頭の2番永廣選手が四球で出塁すると、吉澤選手がレフト前ヒットで無死12塁とします。
すると4番三井選手がなんと送りバント。
これを成功させ1死23塁と追加点のチャンスを拡大させると5番古寺選手が四球で満塁と攻めます。
しかしここで、吉高投手が踏ん張り、川中選手を空振り三振、越智選手をセカンドゴロに打ち取り、大阪桐蔭は無得点に終わります。
5回表の明石商業。
先頭の7番軽部選手が四球で出塁すると、吉高選手が送り、9番杤谷選手がレフト前にヒットで1死13塁のチャンス。
ここで1番大西選手がスクイズを試みますが、軽部選手がホームでタッチアウトとなり、この回のチャンスで得点をあげることができません。
大阪桐蔭の岩本悠生投手は、この後代打を送られ、5回で降板しますが被安打2、4奪三振の3与四死球と兵庫チャンピオンの明石商業相手に上々の内容で近畿大会初登板を終えます。
グラウンド整備明け、6回表から大阪桐蔭は背番号11の1年生右腕、香川投手がマウンドへあがります。
まず先頭の橋本選手がレフト前にヒットで出塁するも、続く4番小西選手がショートゴロ併殺打で2死走者無しとなります。
しかし5番の藤井選手が四球で出塁すると、6番松下選手がレフト前ヒットで2死12塁とチャンスを広げます。
ここで7番軽部選手がレフト前へタイムリーヒットを放ち1-5と明石商業がまず1点を返します。
さらに続く8番吉高選手がセンターオーバーの走者一掃のタイムリー3塁打を放ち3-5と2点差まで追い上げます。
直後の6回裏の大阪桐蔭は、1死から3番吉澤選手がセンター前にヒットで出塁すると、三井選手、2死から6番の川中選手が四球を選び2死満塁と攻めますが7番の越智選手が空振りの三振に倒れ無得点に終わります。
大阪桐蔭は7回表からエース左腕の高山投手が3番手のマウンドにあがります。
7回表の明石商業は先頭の1番、大西選手がセンター前にヒットで出塁すると、犠打などで2死3塁と攻めますが4番小西選手が倒れ無得点に終わります。
その裏の大阪桐蔭は1死から、9番高山選手がレフト前ヒットで出塁すると、1番中山選手、2番永廣選手がライト前にそれぞれ連打で1死満塁としますが、ここで3番吉澤選手がショートゴロ併殺打に倒れ、初回以降で3回目の満塁のチャンスをまたも得点に結びつけることができません。
このまま9回表の明石商業の攻撃を迎えますが、先頭の8番吉高選手が四球で出塁するも、2死2塁となり、最後2番の藤原選手への代打背番号4の高島選手が空振り三振に倒れゲームセット。
終盤苦しみましたが大阪桐蔭が5-3で勝って準優勝に終わった2009年以来3度目の決勝進出を果たしました。
あと一勝で2003年以来12年ぶり2度目の秋季近畿大会優勝がかかる大阪桐蔭ですが、この試合、1回表以降はチャンスであと1本が出ない、逆に明石商業に詰め寄られる苦しい展開となりました。
先発の岩本悠生投手は初めて観ましたが、ストレートの速さはさほど速しわけではありませんが、変化球とのコンビネーションがよく前半、明石商業打線を完全に封じこめました。
一方の打線ですが、今大会、近江兄弟社戦、智辯学園戦に続く観戦でしたが、確かに強力打線なのですが、ややつながりが悪いといいますか、もっと楽な展開になるのではないかと思う、どこかもどかしい印象を持っています。
もちろん、それはセンバツで恐らく優勝候補として扱われるであろうチームですから、求めるレベルが相当高いことによります。
ですから、さすが大阪桐蔭と先に言うべきであることは重々承知の上で、何か物足りなさを感じてしまうこの秋季大会。
しかし、それで決勝進出を果たしてくるのですから、やはりさすがは全国大会で常に優勝候補に上がる超強豪チーム。
なぜか秋季近畿大会はまだ1度しか優勝をしていませんが、2度目の優勝なるかどうか?
一方敗れた明石商業。
福知山成美戦以来の観戦でしたが、吉高投手、1回表が「勿体無い」試合展開となりました。
その後の大阪桐蔭の攻撃は、土俵際で踏ん張り、最後まで追加点を許さなかっただけに「スミ5」が悔やまれます。
しかし、そんな展開でも諦めず最後、大阪桐蔭のエース高山投手を「引きずり出した」ことは立派。
この終盤の粘りで、兵庫勢は報徳学園もセンバツの有力候補になっていると思いますが、初の甲子園出場を確実にしたと思います。
甲子園で優勝を争うチームとの「差」も経験できたことは大きな収穫だったと思います。
吉高投手は甲子園でも注目の投手に挙がると思いますが、チーム一丸となって、さらにスケールアップしてセンバツ上位進出を果たして欲しいと思います。
スコア
明石商業
000 003 000=3
500 000 00x=5
大阪桐蔭
明 吉高 ー 藤井
桐 岩本悠、香川、高山 ー 栗林
明 H7 E2
桐 H12 E1