2018年8月18日、第100回全国高等学校野球選手権記念大会 一回戦
甲子園球場
スタメン
※テレビ観戦です
下関国際
4 濱松
6 甲山
5 川上
1 鶴田
7 吉村
8 木村
9 西山
2 品川
3 佐本
日大三
5 金子
4 木代
6 日置
9 大塚
1 中村→8
7 小沢→1 河村
3 佐藤 コビィ→H3 飯村
8 柳澤→7
2 佐藤 英雄
観戦記
春夏通じで初のベスト8にコマを進めてきた下関国際。
山口県勢としても夏は、ベスト4まで進出した2005年の宇部商業以来の準々決勝進出という快挙。
対する日大三。
こちらも全国制覇をした2011年以来のベスト8進出。
それ以来の準決勝進出をかけての対決は、下関国際が先攻。
まず守る日大三は背番号1の右腕、中村投手が先発。
1回表、下関国際は先頭・濱松選手が死球で出塁するも、すぐに盗塁失敗。
すると2番・甲山選手がサード内野安打で出塁。
しかし3番・川上選手がセンターフライに倒れると、4番・鶴田選手の打席で甲山選手が盗塁失敗。
走者を出すもチグハグな攻撃で無得点に終わります。
代わって守りにつく下関国際は、エース右腕の鶴田投手が先発。
1回裏の日大三の攻撃はすべて内野ゴロで三者凡退。
上々の立ち上がりを見せます。
直後の2回表、下関国際は1死後、5番・吉村選手が四球で出塁。
2死後、二盗を決め、さらに7番・西山選手に8番・品川が連続四球で2死満塁と先制のチャンス。四
打順は9番ですが、佐本選手がセンター前ヒットを放ち1点を先制します。
(西山選手はホームでタッチアウトで2点目は成らず)
初回から制球がつかない中村投手。
日大三は早めに継投に移し、3回表から背番号10ながら、今大会、実質エース級の役割を果たしているサウスポーの河村投手がマウンドへ上がります。
代わり端、1番・濱松選手にライト前ヒットを放ち出塁しますが、後続続かず、下関国際は無得点に終わります。
一方の日大三、4回裏は先頭2番・木代選手が四球で出塁。
続く3番・日置選手の打席、暴投で2塁へ進み、1死後、4番・大塚選手も四球。
12塁と一打同点のチャンスを作ります。
しかし、この場面5番・中村選手はセカンドゴロ併殺打。
チャンスを生かすことが出来ません。
流れは下関国際も、日大三2番手の河村投手。
5回表は8番・品川選手からの攻撃でしたが、球速は130中盤から後半が大半も、キレがよく三者連続で空振りの三振。
圧巻の投球内容で追加点を許しません。
ノーヒットが続く日大三は5回裏。
1死から7番・佐藤コビィ選手への代打・飯村選手の打球はレフト線への飛球。
抜けるかという打球でしたが、守備位置も良く、吉村選手がスライディングキャッチ。
ファインプレーでヒットを許しません。
その直後6回表、下関国際は1死から3番・川上選手がレフトオーバー。
あわやホームランといった打球で2塁打を放ちます。
するとすかさず4番・鶴田選手がライト線へタイムリーヒット。
貴重な追加点を奪い2-0とリードを広げます。
対する日大三。
7回2死まで鶴田投手の前にノーヒット。
完全に抑え込まれてきましたが、ようやく5番・中村選手がレフト前ヒットで出塁しますが、続く河村選手がセカンドゴロ。
無得点。
そのまま試合は終盤も大詰め。
8回裏を迎えます。
ここまでわずかヒット1本の日大三でしたが、先頭・途中出場の7番・飯村選手がセンター前ヒットで出塁。
続く柳澤選手もライト線への2塁打で無死23塁と一気に同点のチャンスを作ります。
日大三は9番・佐藤英雄選手への代打・高木選手
その初球139キロのストレートをセンター前に。
2点タイムリーヒットで同点に追いつきます。
さらに犠打と内野ゴロで2死3塁とすると、3番・日置選手が3球目のスライダーをファーストミットを弾き、ライト前に転がる強襲ヒットで勝ち越し。
土壇場で試合をひっくり返します。
逆に1点ビハインドに変わった下関国際。
先頭6番・木村選手が死球で出塁。
1死後、8番・品川選手が犠打で2死2塁と一打同点のチャンスを作りますが、最後はこの試合、先制のタイムリーヒットを放った9番・佐本選手。
最後は137キロのストレートに空振り三振。
日大三が7年ぶりのベスト4進出を決めました。
この試合、スルスルと終盤まで進みましたが、最後は日大三の意地が少しだけ下関国際を上回った試合でした。
日大三も、春季大会では素晴らしいストレートでエースとして都大会優勝に貢献していた中村投手でしたが、故障から本調子ではなかったしょうか。
この試合はストレートも走らず、球も高く早めの回での継投となりましたが、秋はエースナンバーだった河村投手が、「元エース」としての意地を存分に見せつけました。
そして打線も、ここぞの場面で一気に決めた、夏の苦しんだ西東京大会を映像で振り返るようなゲームでした。
敗れた下関国際も、山口県勢に明るい話題を今大会作ってくれました。
とても個性的なチーム。
これから伝統を重ねていけば、多くのファンを獲得できる素晴らしいチームだと思います。
今大会の活躍、旋風は忘れられないものとなりました。
スコア
下関国際(山口)
010 001 000=2
000 000 03x=3
日大三(西東京)
下 H6 E0
日 H5 E0
下 鶴田 - 品川
日 中村、河村 - 佐藤英、齊藤
個人成績
打撃成績
※公式記録ではありません
下関国際
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 |
4 濱松 | 死球 二盗死 |
(河)右前安打 | 空振三振 | 右飛 |
6 甲山 | 三安打 二盗死 |
投犠打 | 二ゴロ | 一邪飛 |
5 川上 | 中飛 | 一邪飛 | 左越2塁打 | 空振三振 |
1 鶴田 | 投ゴロ | 空振三振 | 右線安打(1) | 左前安打 |
7 吉村 | 四球 (MAX138) 二盗 |
空振三振 | 空振三振 | 遊ゴロ |
8 木村 | 中飛 | 見逃三振 | 空振三振 (MAX141) |
死球 |
9 西山 | 四球 | 二ゴロ | 投ゴロ | 三飛 |
2 品川 | 四球 | 空振三振 | 四球 | 三飛 |
3 佐本 | 中前安打(1) | 空振三振 | 二ゴロ | 空振三振 |
日大三
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 |
5 金子 | 投ゴロ | 中飛 | 遊ゴロ | 捕犠打 |
4 木代 | 一ゴロ | 四球 | 中飛 | 二ゴロ |
6 日置 | 三ゴロ (MAX143) |
暴投 右飛 |
空振三振 | 一強襲安打(1) |
9 大塚 | 中飛 | 四球 | 遊ゴロ | 中飛 |
18 中村 | 空振三振 | 二ゴロ併殺打 | 左前安打 | |
7 小沢 | 遊ゴロ | |||
1 河村 | 見逃三振 | 二ゴロ | ||
3 佐藤コ | 空振三振 | |||
H3 飯村 | 左飛 | 中前安打 | ||
87柳澤 | 四球 | 二ゴロ | 右線2塁打 | |
2 佐藤英 | 投犠打 | 中飛 | ||
H 高木 | 中前安打(2) | |||
2 齊藤 |
投手成績
下関国際
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
1 鶴田 | 8 | 5 | 3 | 4 | 3 | 3 |
日大三
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
1 中村 | 2 | 2 | 4 | 0 | 1 | 1 |
10 河村 | 7 | 4 | 2 | 10 | 1 | 1 |