今大会の東京代表・日大三の甲子園での戦いを振り返りたいと思います。
[ 一回戦 ] VS 由利工業(秋田・21枠)
内容
1回から4回まで毎回得点圏にランナーを進める由利工業ですが、あと一本が出ずに無得点が続きます。
先制したのは4回裏の日大三。
先頭の3番・日置選手がレフトスタンドにソロホームラン。
さらにこの回、連打でチャンスを広げると7番・柳澤選手の犠牲フライで1点を追加し2-0とリードします。
日大三は6回裏も、先頭4番・大塚選手の2塁打を足掛かりに1死3塁とチャンスを広げ、6番・飯村選手がレフトへタイムリーヒットで1点を追加します。
この後も日大三が着々と得点を重ね、4回からマウンドを引き継いだ2年生の井上投手が最速147キロのストレートを武器に、6イニングを被安打2、無失点に抑え5-0で初戦を突破しました。
由利工業も佐藤亜投手が最速142キロのストレートを武器に、中盤まで互角の試合を展開しましたが、終盤地力の違いが出た格好となりました。
スコア
000 000 000=0
000 201 11x=5
日大三
由 佐藤亜 - 井島、畑山
日 中村、井上 - 齊藤
由 H5 E0
日 H12 E0
本塁打
日 日置①
二塁打
日 大塚
投手成績
由利工業
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
佐藤亜 | 8 | 12 | 5 | 1 | 5 | 5 |
日大三
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
中村 | 3 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
井上 | 6 | 2 | 1 | 5 | 0 | 0 |
[ 二回戦 ] VS 三重(三重)
内容
中盤まで井上投手、三重の定本投手が持ち味を発揮し無得点が続きます。
試合が動いたのは6回裏、三重は先頭9番の井上選手が内野安打で出塁すると、1死後盗塁を成功させ得点圏にランナーを置きます。
すると2番・浦口が右中間を破る3塁打で1点を先制、さらに3番・曲選手も左中間を破る2塁打と連続長打で1点を追加。
この回さらに1点を追加した三重が3-0とリードします。
勢いに乗る三重は7回裏も、代わった日大三の林投手から先頭7番・小川選手、8番・定本選手の連続ヒットで無死13塁とすると、9番・井上選手の内野安打で1点を追加。
さらに1番・梶田選手がセンター前にタイムリーヒットを放ち5-0とリードを広げます。
止まらない三重打線は重盗で無死23塁とし、先制タイムリーを放った浦口選手が、レフト前に2点タイムリーヒット。
この回さらに1点、計5点を追加し8-0と大きくリードした三重が、日大三を完封しました。
スコア
000 000 000=0
000 003 50x=8
三重
日 井上、林、河村、中村 - 齊藤、佐藤英
三 定本 - 東
日 H7 E2
三 H13 E1
三塁打
三 浦口
二塁打
三 曲
投手成績
日大三
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
井上 | 6 | 8 | 1 | 0 | 3 | 3 |
林 | 0/3 | 3 | 0 | 0 | 3 | 3 |
河村 | 1 | 2 | 0 | 3 | 2 | 2 |
中村 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 |
三重
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
定本 | 9 | 7 | 2 | 2 | 0 | 0 |
甲子園通算成績
打者
選手名 | 打数 | 安打数 | 打点 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 三振 | 四死球 | 盗塁 | 犠打 | 打率 |
1 中村 奎太 | 8 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .375 |
2 齊藤 龍二 | 5 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 1 | .200 |
3 飯村 昇大 | 8 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .375 |
4 木代 成 | 7 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | .142 |
5 金子 凌 | 6 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | .333 |
6 日置 航 | 7 | 5 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .714 |
7 佐藤 コビィ | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
8 柳澤 真平 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | .333 |
9 大塚 晃平 | 8 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .125 |
10 河村 唯人 | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
11 井上 広輝 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | .025 |
12 佐藤 英雄 | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
13 山科 翔太郎 | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
14 高木 翔己 | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
15 上野 隆成 | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
16 前田 聖矢 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 |
17 小沢 優翔 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1.000 |
18 林 玲介 | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
投手
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
1 中村 奎太 | 4 | 3 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0.00 |
10 河村 唯人 | 1 | 2 | 0 | 3 | 2 | 2 | 18.00 |
11 井上 広輝 | 12 | 10 | 2 | 5 | 3 | 3 | 2.25 |
18 林 玲介 | 0/3 | 3 | 0 | 0 | 3 | 3 | ∞ |
ふりかえり
今年1月に「2018年東京の展望」という記事を書かせていただきました。
その中でも触れていますが、昨秋の時点では決して完成度は高いと感じず、選抜予想でスポーツ新聞が日大三をAランクとしていたのには多少違和感がありました。
しかしこの選抜始まって、仕事のためじっくりと観戦は出来ませんでしたが、井上投手が随分と成長をしているように感じました。
打線も変わらず3番日置選手を中心にまとまっており、全国でも十分に戦える力をつけてきたように思えました。
三重戦は静岡、東邦といった東海の強豪チームと互角の試合をしてきた三重の「底力」に最後は押し切られましたが、この春は自信と、新たな課題がはっきりと見えた大会だったと思います。
まだまだ今年の東京は大戦国時代。
どこが記念すべき夏の100回大会へ進むか予想も出来ません。
すでに始まっている春季東京大会に、雨天などで順延がなければ4月5日に神宮第二球場で、文京と成蹊の勝者との試合に登場します。
新戦力も出てくるでしょうし、全国大会でさらに成長した姿を確かめてみたいと思います。
まずは選抜、お疲れさまでした。