2016年7月24日、第98回全国高等学校野球選手権京都大会準決勝
わかさスタジアム京都
【スタメン】※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません
塔南
6 深田
8 平塚
3 藤林
9 築山
5 波多野
7 尾崎
2 明河
1 西原
4 谷口
福知山成美
6 笹原
3 西浦
7 田井中
8 矢野
2 深尾
9 森下リ
5 立川
1 北野
4 北尾
1988年(第70回)大会以来、28年ぶりにベスト4に駒を進めてきた公立の塔南に、秋季大会準優勝で第95回大会以来3年ぶりの夏の甲子園を目指す福知山成美の実力校同士の戦いになった準決勝第一試合。
まず守る福知山成美は背番号10の北野投手が先発します。

1回表の塔南。
先頭の深田選手が四球で出塁すると、犠打で送り3番藤林選手のレフト前ヒットで1死13塁と先制のチャンスを作ります。

しかし、藤林選手の二盗死の後、築山選手が見逃三振に終わり、塔南先制のチャンスを生かすことができません。
代わってマウンドに上がるのは、今年のドラフト候補の呼び声もある、塔南エース西原投手。

1回裏の福知山成美。
先頭の笹原選手がレフト前、続く西浦選手がライト前へそれぞれ初球を弾き返し、無死12塁とチャンスを作ると、犠打で1死23塁とし、4番矢野選手のカウント1-1からのパスボールで、成美が1点を先制します。

さらに矢野選手がスクイズを決め、1回を終えて2-0と成美がリードする展開となります。

2点を追う3回表の塔南。
先頭の8番、西原選手がセンター前ヒットで出塁すると、犠打とパスボールで1死3塁の反撃のチャンスを作ります。

続く深田選手はレフトフライを放ちますが、西原選手はタッチアップせず、続く平塚選手もセカンドゴロに倒れ、塔南またもチャンスで無得点に終わります。
4回裏の福知山成美は、1死走者無しから、4番矢野選手がライト前ヒットで出塁すると、続く5番、深尾選手が右中間への本塁打を放ち、貴重な2点を追加し、4-0とリードを広げます。
ツーランホームランで生還した深尾選手(右から2人目)

塔南もランナーは出すものの、ホームが遠く6回表も2死走者なしから、4番・築山選手がレフト前ヒットから、二盗を成功させ得点圏にランナーを進めるも、5番波多野選手がショートゴロに倒れ、またも無得点に終わります。

すると福知山成美は、直後の7回裏にチャンスを迎えます。
2死走者無しから9番北尾選手が、ライト前ヒットで出塁すると、続く1番笹原選手もライト前ヒットでつなぎ、2死13塁とします。

この後、2番・西浦選手が四球で満塁としますが、田井中選手がキャッチャーゴロに倒れ、成美は追加点をあげることができません。
しかし8回裏も成美は、先頭4番の矢野選手がレフト前ヒットで出塁。
好走塁で2塁を陥れると、続く深尾選手はピッチャー前への犠打で1死3塁と、またも絶好のチャンスを作りますが、ここで期待の森下リスム選手以下が続けず、塔南・西原投手も意地を見せ、あと一本は許しません。

4-0のまま迎えた9回表の 塔南。
3番・藤林選手がレフト前ヒットでノーアウトで出塁すると、この試合はベンチスタートだった島野修輔選手が代走で起用されます。
ここで、成美は好投してきた北野投手に代え、エース右腕の川上投手へ継投します。

代わり端、築山選手はフェンス一杯の、センターへの大飛球を放つもフライアウトに倒れ、1死1塁。
5番の波多野選手は四球でつなぎ、続く6番尾崎選手は遊ゴロに倒れますが、併殺は成らず2死13塁と最後まで塔南も意地を見せます。

しかし塔南の反撃もここまで。
7番・明河選手がセンターフライに倒れ、4-0で福知山成美が3年ぶり8回目の決勝戦へ進出しました。
まずこの試合、感じたのは成美ベンチのムードのよさ。
井本監督も名将・田所監督からバトンを受け継がれて、プレッシャーもあったでしょうが、非常に明るく、アグレッシブで大きな声をあげ、選手たちを鼓舞されてました。

またこの試合、塔南が3エラーを記録したのに対し、成美はノーエラー。
ノリノリの成美らしさは生きつつ、非常に緻密な野球でさすがは、龍谷大平安を4回戦で倒して勝ち上がってきた、チーム力に逞しさを感じました。
対する塔南。
夏の決勝進出、そして春夏通じて初の甲子園はまたもお預けとなってしまいました。
この試合も、非常にレベルの高い吹奏楽部の大応援もあり、試合開始前から盛り上がっていましたが、惜しくも敗退。
それでも今チームは1年生の頃から、西原選手、築山選手などを観戦しましたが、本当に驚くくらいに選手も、チームも成長し、甲子園に出ても遜色のないチーム力だったことを記録にとどめたいと思います。



塔南
000 000 000=0
200 200 00X=4
福知山成美
塔 西原 - 明河
成 北野、川上 - 深尾
塔 H5 E3
成 H8 E0
本塁打
成 深尾②
【打撃成績】
塔南
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 |
6 深田 | 四球 | 左飛 | 左飛 | 三ゴロ |
8 平塚 | 投前犠打 | 二ゴロ | 二邪飛 | 中飛 |
3 藤林 | 左前安打 二盗死 |
中前安打 | 左飛 | 左前安打 |
R 島野修 | ||||
9 築山 | 見逃三振 | 一邪飛 | 左前安打 二盗 |
(川)中飛 |
5 波多野 | 中飛 | 空振三振 | 遊ゴロ | 四球 |
7 尾崎 | 二ゴロ | 二飛 | 遊ゴロ | 遊ゴロ |
2 明河 | 二ゴロ | 左飛 | 右飛 | 中飛 |
1 西原 | 中前安打三直 | 三直 | 遊直 | |
4 谷口 | 一前犠打 | 四球 | 見逃三振 |
福知山成美
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 |
6 笹原 | 左前安打 | 見逃三振 | 三ゴロ失 二盗 |
右前安打 二盗 |
3 西浦 | 左前安打 | 二ゴロ | 四球 | 四球 |
7 田井中 | 投前犠打 | 二ゴロ | 二ゴロ | 捕ゴロ |
8 矢野 | パスボール(1) 投スクイズ(1) |
右前安打 | 三ゴロ失 | 左前安打 |
2 深尾 | 中飛 | 右中間本塁打(2) | 一飛 | 投前犠打 |
9 森下リ | 三ゴロ | 死球 二盗、牽制死 |
捕飛 牽制死 |
空振三振 |
5 立川 | 三ゴロ失 二盗死 |
空振三振 | 右飛 | 遊ゴロ |
1 北野 | 遊飛 | 右飛 | 左飛 | |
4 北尾 | 遊ゴロ | 右飛 | 右前安打 |
【投手成績】
塔南
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
西原 | 9 | 8 | 3 | 3 | 4 | 4 |
福知山成美
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
北野 | 8 0/3 | 5 | 2 | 3 | 0 | 0 |
川上 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |