2017年11月4日、秋季東京大会準決勝
神宮第二球場
スタメン
※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません
国士舘
3 倉田
8 内藤晃
4 内藤真
6 嶋崎
9 田中
7 三井
5 門間
2 赤川
1 石井
佼成学園
7 笹渕
4 幸田
8 岸川
3 松下
5 斉藤
9 平澤
2 江原
1 中村
6 岡田
観戦記
50年ぶりの決勝進出がかかる佼成学園と、9年ぶりの決勝を目指す国士舘の対決。
先攻は国士舘。
まず守る佼成学園は背番号18の左腕、中村投手が先発。
1回表、国士舘は1死から3番・内藤真選手が四球で出塁すると、二盗を試みさらに捕手からの送球がセンターに逸れる間に3塁まで進みますが、4番・嶋崎選手がショートゴロに倒れ無得点に終わります。
代わって守りにつく国士舘はエース左腕・石井投手が先発。
1回裏の佼成学園は、先頭の笹渕選手がセンター前ヒットで出塁すると、犠打と外野フライの間に3塁まで進みますが、4番・松下選手がセカンドゴロに倒れ無得点と、両チーム似たような展開で初回の攻防を終えます。
2回表、国士舘は先頭5番・田中選手がセンターおーばーの3塁打で出塁すると、1死後、7番・門間選手の打球は投手強襲。
ショート方面に大きく打球が跳ねたセカンドゴロとなって、その間にホームイン。
1点を先制します。
しかし国士舘のエース石井投手もピリッとしません。
2回裏の佼成学園は、先頭5番の斉藤選手がレフト前ヒットで出塁すると、1死後7番・江原選手がセンター前ヒットでつなぎ、さらに中村選手は空振り三振に倒れますが、9番・岡田選手が四球を選び2死満塁とチャンスを広げます。
このチャンスに1番・笹渕選手はフルカウントから、やや甘く入った変化球を右方向に弾き返すと、セカンド頭上を越えそのまま右中間を破り、走者一掃の3塁打。
3-1と逆転に成功します。
3回裏も佼成学園は、先頭3番・岸川選手が四球で出塁すると4番・松下選手がレフト前ヒットで続き無死12塁となったところで、国士舘はエース石井投手を諦め、背番号8番・左の草薙投手へ継投します。
しかしこのチャンスに、佼成学園は後続続かず無得点に終わります。
すると直後の4回表。
国士舘は先頭3番・内藤真選手が四球で出塁すると、4番・嶋崎選手かセンター前ヒットでつなぎます。
続く5番・田中選手の当たりはショートゴロかと思われましたが、佼成学園・岡田選手がファンブルしてしまいエラーで無死満塁と絶好のチャンスを作ります。
ここで6番・三井選手の打席。
佼成学園バッテリーにミス。
ワイルドピッチで1点を返すと、さらに無死23塁と一打逆転の場面を迎えます。
しかし三井選手がファーストフライに倒れると、7番・門間選手のセカンドゴロでサードランナーの嶋崎選手が三本間に挟まれタッチアウト。
結局無死満塁のチャンスに国士舘は1点返すにとどまってしまいます。
しかし代わった草薙投手も流れを佼成学園に渡さないよう、直後のイニングは笹渕選手に、この日最速の138キロストレートで見逃し三振に取るなど2三振を奪い無失点に抑えます。
5回表、1点を追う国士舘は2死から2番・内藤晃選手が死球で出塁。
さらに内藤真選手に初球ボールを与えたところで、佼成学園はエース右腕の青木投手へ継投します。
内藤晃選手が二盗を成功、さらに内藤真選手がショートへの内野安打で2死13塁と一打同点の場面を作りますが、4番の嶋崎選手がセンターフライに倒れ、国士舘またもチャンスを生かしきることが出来ません。
対する佼成学園も直後の5回裏、2死走者無しから5番・斉藤選手、6番・平澤選手が連続死球で出塁。
7番・江原選手も四球を選び2死満塁とチャンスを作るも青木選手がレフトフライで無得点に終わります。
両チーム、ランナーは出すものの得点には結びつかず2-3と佼成学園がリードしたまま迎えた8回裏。
国士舘は3番手、背番号18番・右の古屋投手へ継投します。
代り端、1死から笹渕選手に四球を与えますが、続く幸田選手を投手ゴロ併殺打に打ち取り1点差のまま、9回表の国士舘の攻撃を迎えます。
国士舘は1死から9番ライトに回った草薙選手がレフト前ヒットで出塁、同点のランナーを出しますが最後は2番・内藤晃選手への代打・森中選手がショートゴロに倒れゲームセット。
3-2で佼成学園が1点差を守りきり50年ぶりの決勝進出を決めました。
勝った佼成学園、大型選手は見当たりませんが高いチーム力と基本に忠実なプレーで勝ち上がってきました。
佼成唯一の得点シーンになった、笹渕選手のタイムリーヒットもやや甘く入ったボールでしたが、逆らわず右方向におっつけ、まさに基本通りの野球でした。
先発の中村投手、リリーフしたエース青木投手。
共にストレートの球速は早くありませんが、バックを信じ最後まで粘り強く27個のアウトをチーム一丸でもぎとった勝利となりました。
またセンターの岸川選手はお父さんが、元オリックスなどで活躍された岸川登俊選手だそうですが、この試合何度も好プレーを見せ受け継がれた野球センスの片鱗を何度も見せてくれました。
一方敗れた国士舘。
エース石井投手はストレートの球速自体は130中盤ですが、投げっぷりも良い好投手。
観戦した早大学院戦ではまさに手も足も出ないピッチングを展開してましたが、この試合、台風などで試合日程が大幅にズレてしまい調整が上手くいかなったのか、キレも感じず、コントロールも甘くなり2回でKOとなってしまいました。
ポテンシャルはこれが実力ではないので、冬の間にさらなる成長を期待したいと思います。
しかしその後を継いだ草薙投手が佼成に追加点を許さず、最後までわからない試合になりましたが、やはり4回の無死満塁でバッテリーミスによる1点に終わったことが最後まで大きく響きました。
今年の国士舘は甲子園を意識できるチームだと思いますのでこの悔しさをバネにして、よりスケールアップしたチームの試合を春に期待しています。
スコア
国士舘
010 100 000=2
030 000 00x=3
佼成学園
国 石井、草薙、古屋 - 赤川
佼 中村、青木 - 江原
国 H5 E0
佼 H8 E3
個人成績
【打撃成績】
国士舘
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 | 第五打席 |
3 倉田 | 二ゴロ | 空振三振 | 中飛 | 三ゴロ失 | 中飛 |
8 内藤晃 | 遊邪飛 | 三ゴロ | 死球 二盗 |
投犠打 | |
H 森中 | 遊ゴロ | ||||
4 内藤真 | 四球 二盗 |
四球 | (青)遊安打 | 中飛 | |
6 嶋崎 | 遊ゴロ | 中前安打 | 中飛 | 左飛 | |
97 田中 | 中越三塁打 | 遊ゴロ失 | 四球 | 中直 | |
7 三井 | 投ゴロ | 暴投(1) 一飛 |
投犠打 | ||
5 黒川 | 右前安打 | ||||
57 門間 | 二ゴロ(1) | 二ゴロ | 左邪飛 | 中飛 | |
1 古屋 | |||||
2 赤川 | 一ゴロ | 遊ゴロ | 死球 二盗死 |
一飛 | |
1 石井 | 中飛 | ||||
19 草薙 | 二ゴロ | 左飛 | 左前安打 |
佼成学園
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 | 第五打席 |
7 笹渕 | 中前安打 | 右中間三塁打(3) | 見逃三振 | 左前安打 | 四球 |
4 幸田 | 三犠打 | 二ゴロ | 投ゴロ | 投犠打 | 投ゴロ併殺打 |
8 岸川 | 右邪飛 | 四球 | 一邪飛 | 遊ゴロ | |
3 松下 | 二ゴロ | 左前安打 | 二ゴロ | 中前安打 | |
5 斉藤 | 左前安打 | (草)一ゴロ | 死球 | 一犠打 | |
9 平澤 | 空振三振 | 左飛 | 死球 | 中飛 | |
2 江原 | 中前安打 | 右飛 | 四球 | 四球 二盗 |
|
1 中村 | 空振三振 | 見逃三振 | |||
1 青木 | 左飛 | 左飛 | |||
6 岡田 | 四球 | 捕安打 二盗 |
三ゴロ | (古)一直 |
国士舘
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
石井 | 2 1/3 | 5 | 2 | 2 | 3 | 3 |
草薙 | 4 2/3 | 2 | 5 | 2 | 0 | 0 |
古屋 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
佼成学園
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
中村 | 4 2/3 | 2 | 3 | 1 | 2 | 2 |
青木 | 4 1/3 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 |