[ 決勝戦 ] 東北福祉大 VS 国際武道大

2018年6月17日、第67回全日本大学野球選手権 決勝戦
神宮球場

スタメン

※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません

国際武道大
7 柄澤(市船橋)
4 及川(市船橋)
5 勝俣(東海大菅生)
9 豊田(東海大相模)
D 磯綱(東海大相模)
3 三河(横浜)
8 赤木(作新学院)
2 鮎ケ瀬(作新学院)
6 高上(銚子商業)

P 青野(市船橋)→林(銚子商業)→伊藤将(横浜)→吉田(旭川実業)→北村(東海大相模)

東北福祉大
8 吉田(国士舘)
4 中野(日大山形)
6 元山(佐久長聖)
5 深江(八戸学院光星)→3
7 清水聖(智辯学園)
9 古川(花咲徳栄)
2 岩崎(九州国際大附)→笹谷(花咲徳栄)
D 大西(智辯学園)
3 清水敬(酒田南)→R5 西山(国士舘)

P 藤川(京都外大西)→三浦(盛岡大附)→椋木(高川学園)→津森(和歌山東)

観戦記

14年ぶりに決勝にコマを進め、それ以来3度目の優勝がかかる東北福祉大と、2年連続の決勝進出。
悲願の初優勝をかける国際武道大の一戦。

この両チームからも既にドラフト候補と言われる選手が何名かいますが、その中の1人、来年のドラフト候補、国際武道大の勝俣選手。

高校時代は東海大菅生でエースとして、甲子園にも出場していました。
選抜の大阪桐蔭戦の記事はこちら

試合前の国際武道大、勝俣選手

さて、試合は国際武道大が先攻。
まず守る東北福祉大の先発は独特のテークバックから150キロ近いストレートを投げ、今秋のドラフト候補として注目される藤川投手(京都外大西卒)。

1回表、国際武道大は先頭の柄澤選手(市船橋卒)が146キロストレートに空振り三振で倒れますが、2番・及川選手(市船橋卒)が ライト前ヒットで出塁。

続く冒頭で触れた勝俣選手もセンター前ヒットで繋ぎますが後続続かず無得点に終わります。

代わって守りにつく国際武道大の先発は、青野投手(市船橋卒)。

1回裏の東北福祉大、1死から2番・中野選手(日大山形卒)が死球で出塁すると2死後、深江選手(八戸学院光星卒)がレフトスタンドへ先制のツーランホームラン。
東北福祉大が2点を先制します。

先制ホームランの深江選手

しかし直後の2回表、国際武道大は1死から赤木選手(作新学院卒)がショート内野安打で出塁すると、続く鮎ケ瀬選手(作新学院卒)もライト前ヒットで繋ぎます。

9番・高上選手(銚子商業卒)のサードゴロが進塁打となり2死23塁となると、1番・柄澤選手がセンターへの走者一掃の2塁打で同点に追いつきます。

同点二塁打の柄澤選手

さらに及川選手が四球を選ぶと、東北福祉大は早くもルーキー三浦投手(盛岡大附卒)に継投。

逆転のチャンスで勝俣選手はセカンドゴロ。
国際武道大、一気に逆転はできませんでした。

序盤から激しく動く試合展開。
東北福祉大も追いつかれた直後の2回裏。

先頭6番・古川選手(花咲徳栄卒)がセンター前ヒットで出塁すると、2死後、9番・清水敬選手(酒田南卒)がレフト前ヒットで12塁とし、1番・吉田選手(国士館卒)がレフト前に勝ち越しタイムリーヒット。

さらに2番・中野選手もライト前に弾き返し1点を追加。尚13塁とチャンスが続き、国際武道大は林投手(銚子商業卒)へ継投します。

しかし勢い止まらない東北福祉大は3番・元山選手(佐久長聖卒)もセンター前ヒットで1点追加。
さきほどホームランの深江選手は145キロそストレートで空振り三振に終わりますが、この回3点を奪い5-2とリードを広げます。

3回表、国際武道大は先頭4番の豊田選手(東海大相模卒)が右中間に二塁打を放ち、その後3塁まで進塁しますが、後続続かず無得点に終わります。

3塁へ進む豊田選手

4回表も国際武道大は走者を3塁まで進めるも無得点。
東北福祉大は5回表、1死走者なしから3番手に椋木投手(高川学園卒)へ継投。

国際武道大は4番・豊田選手らに2本ヒットが生まれるも、攻撃がちぐはぐで無得点に終わり、その直後、東北福祉大も清水聖選手の(智辯学園卒)ライト前ヒット等で2死13塁とチャンスを作るも無得点。
5-2のままで前半5回を終了します。

ベンチ前でエンジン組む国際武道大ナイン

6回裏の東北福祉大の攻撃から、国際武道大は3番手の伊藤将投手(横浜卒)へ継投します。

代わり端、伊藤投手はコントロールが乱れて気味。
1死後、8番・大西選手(智辯学園卒)が四球で出塁。
さらに9番・清水敬選手(酒田南卒)も四球で12塁とすると、当たっている1番・吉田選手がライト前ヒットで1死満塁とします。
(2塁走者は代走・西山選手(国士舘卒)へ)

このチャンスに中野選手がライト前ヒットで貴重な1点を追加。

尚満塁の場面で国際武道大は吉田投手(旭川実業卒)に継投します。

もう1点入ると完全にダメ押し点になる展開、吉田投手の力投光り、続く元山選手、深江選手を連続三振で追加点を許しません。

4点差がついた場面で、東北福祉大は津森投手(和歌山東卒)へ継投。

7回表の国際武道大の攻撃、強打者の勝俣選手を143キロストレートで遊ゴロ。
豊田選手も144キロのストレートで空振り三振と、サイドから勢いのあるボールで、反撃を許しません。

津森投手は8回表も、赤木選手を145キロで空振り三振にとるなど、完全に流れを東北福祉大に向けさせます。

国際武道大は8回裏は、北村投手(東海大相模卒)へ継投。

先頭の西山選手を142キロで空振り三振にとるなど、吉田選手にヒットは許しましたが、追加点は許さず6-2とら4点差のまま最終回の攻撃を迎えます。

9回表、国際武道大は先頭8番の鮎ケ瀬選手かレフト前ヒットを放ちますが、続く高上選手が投手ゴロ併殺打で2死走者なしとなると、最後は柄澤選手が144キロのストレートにセカンドフライ。

東北福祉大か14年ぶり3回目の優勝を決めました。

現監督の元西武・大塚光二さん、メジャーで活躍した「大魔神」佐々木主浩さんに斎藤隆さん、元阪神の「鉄人」金本知憲さんなど多数のプロ野球選手を排出した名門が、見事に復活。
今チームも3回生の津森投手、すでにスポーツ紙に今秋ドラフト候補と紹介されている藤川投手など多彩なメンバーで、全国の強豪を押しのけ頂点に返り咲きました。

元西武の大塚光二監督

藤川投手、実は高校時代に一度観戦しているのですが、その当時は正直全く印象にも残っていませんでした。
当時のブログにも藤川投手のことは全く触れていませんでした・・・
高校時代に観戦している春季京都大会の鳥羽戦

この試合、藤川投手は早い回に捕まりましたが、独特のテークバックからコンスタントに140キロ代中盤から後半を叩きだすパワーのある投手。
こんなにいい投手がいたのかと、この4年間の成長に驚きました。

国際武道大も才能豊かな選手が多数います。
大学野球も私自身、もっと注目していきたいところです。

両チームならび、参加された全チームの関係者の方、お疲れ様でした。

スコア

国際武道大
020 000 000=2
230 001 00x=6
東北福祉大

東北福祉大14年ぶり3回目の優勝

国 青野、林、伊藤将、吉田、北村- 鮎ケ瀬
東 藤川、三浦、椋木、津森 - 岩崎、笹谷

国 H10 E0
東 H11 E0

本塁打
東 深江②

個人成績

打撃成績

※公式記録ではありません
国際武道大

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
7 柄澤
(市船橋)
空振三振 中二塁打(2) 遊ゴロ 一飛 二飛
4 及川
(市船橋)
右前安打 四球 二ゴロ (津)遊ゴロ
5 勝俣
(東海大菅生)
中前安打 (三)二ゴロ 一ゴロ 遊ゴロ
9 豊田
(東海大相模)
二ゴロ 右中間二塁打 (椋)右前安打
二盗失敗
空振三振
D 磯綱
(東海大相模)
二ゴロ 左飛 中前安打 右飛
3 三河
(横浜)
見逃三振 一ゴロ 右飛 遊ゴロ
8 赤木
(作新学院)
遊安打 遊ゴロ 中前安打 空振三振
2 鮎ケ瀬
(作新学院)
右前安打 四球 中飛 左前安打
6 高上
(銚子商業)
三ゴロ 投犠打 空振三振 投ゴロ併殺打

東北福祉大

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
8 吉田
(国士舘)
空振三振 左前安打(1) 三ゴロ 右前安打 右前安打
二盗
4 中野
(日大山形)
死球 右前安打(1) 一ゴロ 右前安打(1) 遊飛
6 元山
(佐久長聖)
左飛 (林)中前安打(1) 左邪飛 (吉)見逃三振 二ゴロ
53 深江
(八戸学院光星)
左本塁打(2) 空振三振 四球 空振三振
7 清水聖
(智辯学園)
遊ゴロ 二直 右前安打 中前安打
9 古川
(花咲徳栄)
中前安打 空振三振 捕邪飛 投犠打
2 岩崎
(九州国際大附)
右飛 右邪飛
2 笹谷
(花咲徳栄)
(伊)一飛 見逃三振
D 大西
(智辯学園)
空振三振 一ゴロ 四球 遊ゴロ
3 清水敬
(酒田南)
左前安打 見逃三振 四球
R5 西山
(国士舘)
(北)空振三振

投手成績

国際武道大

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
青野
(市船橋)
1 2/3 5 1 2 4 5

(銚子商業)
3 1/3 2 1 3 1 0
伊藤将
(横浜)
1/3 2 2 0 1 1
吉田
(旭川実業)
1 2/3 1 0 3 0 0
北村
(東海大相模)
1 1 0 1 0 0

東北福祉大

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
藤川
(京都外大西)
1 2/3 5 1 2 2 2
三浦
(盛岡大附)
2 2/3 1 1 0 0 0
椋木
(高川学園)
1 2/3 3 0 1 0 0
津森
(和歌山東)
3 1 0 2 0 0

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