[ 決勝 ] 二松學舍大附 VS 小山台

[ 決勝 ] 二松學舍大附 VS 小山台

2018年7月29日、第100回全国高校野球東東京大会 決勝戦
神宮球場

スタメン

※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません

小山台
7 松永
5 佐藤晃→5 池本
4 飯田
8 會川
9 宮崎
6 南
3 西脇
2 吉田
1 戸谷→H 渡辺

二松學舍大附
8 右田
6 揚野
5 平間
3 保川
9 畠山
7 野村
4 有馬→4 大沼
2 山田
1 大庭→H 中澤→1 岸川

観戦記

2年連続での夏の甲子園を狙う二松學舍大附と69年ぶりに決勝進出、初の夏の甲子園(第86回選抜に出場経験あり)を目指す都立・小山台で争う東東京大会の頂上決戦。

先攻は小山台。
まず守る二松學舍大附は背番号11番、2年生、右の大庭投手。
キャッチャーも1年の山田選手と若いバッテリーで挑みます。

二松學舍大附、先発の大庭投手

ストレートの球速は130前半台。
ほぼ120キロ台後半ですが、丁寧なピッチングで1回表の小山台の攻撃を三者凡退に抑えます。

代わって守りにつく小山台は、エース右腕の戸谷(とや)投手が先発。

小山台エースの戸谷投手

1回裏、二松學舍大附は1死から2番・揚野選手がセンター前ヒットで出塁。
続く平間選手のサードゴロの間に2塁へ進塁。
4番の保川選手が四球で繋ぎ2死12塁のチャンスを作りますが、5番・畠山選手は137キロストレートに空振り三振。
無得点に終わります。

直後の2回表、小山台は先頭4番・會川選手がライト前ヒットで出塁。
続く宮崎選手もライト前ヒットで無死13塁のチャンスを作ると、6番・南選手がセンターへ犠牲フライ。
1点を先制します。

會川選手が先制のホームイン

さらにランナー残し、7番・西脇選手の打席。
大庭投手がファーストに牽制悪送球。
この間に宮崎選手が2塁へ進むと、西岡選手のファーストゴロが、ベースカバーに入った大庭投手が捕球出来ず13塁となります。

この後2死となり9番・戸谷選手の打席、西岡選手が二盗を狙うと、その隙に宮崎選手が本盗狙いますが、二松學舍大附慌てず本塁でタッチアウト。
小山台は1点にとどまります。

宮崎選手はホームでタッチアウト

するとその裏、二松學舍大附は先頭6番・野村選手が投手内野安打で出塁すると、有馬選手のサードへの犠打が内野安打になり無死12塁となります。

8番山田選手は136キロ、伸びのあるストレートにショートゴロ併殺打となり2死3塁となりますが、9番・ピッチャーの大庭選手がセンター前に同点のタイムリーヒットを放ちます。

同点タイムリーヒットの大庭選手

振り出しに戻った3回表、小山台は先頭9番・戸谷選手が四球で出塁。
しかし1番・松永選手がショートゴロ併殺打に倒れますが2番・佐藤晃選手はライト線3塁打。

佐藤晃選手の3塁打

勝ち越しのチャンスを2度迎えた小山台ですが、3番・飯田選手はファーストファールフライで無得点に終わります。

直後3回裏、二松學舍大附はピンチの後にチャンスあり。
2番・揚野選手がセンター前ヒットで出塁すると、3番・平間選手もサードへ内野安打。
無死12塁とチャンスを作りますが、4番・保川選手がサードゴロ併殺打で2死2塁と場面変わると、5番・畠山選手もレフトフライに倒れ無得点に終わります。

両チーム、チャンスは作るもあと一本がでない展開のゲーム。
4回表、小山台は1死から5番・宮崎選手がセンター前ヒットで出塁。
南選手が四球で繋ぐと、7番・西脇選手の投手前へのセーフティバントが決まり1死満塁とします。

西脇選手の内野安打

するとすかさず、8番・吉田選手がライト前に2点タイムリーヒット。

吉田選手のタイムリーヒット
セカンドランナーの南選手もホームイン

尚、本塁への返球逸れて1死23塁としますが、後続続けかず追加点は奪えませんが、3-1と小山台が勝ち越しに成功します。

しかし直後の4回裏、二松學舍大附は先頭6番・野村選手がライト線2塁打で出塁すると、7番・有馬選手の投手への犠打が内野安打となり無死13塁とチャンスを作ります。

3塁へ進む野村選手

続く山田選手の打席、有馬選手が二盗を決めると、センターへ犠牲フライ。
1点を返します。

山田選手が犠牲フライ

さらに9番・大庭投手への代打、中澤選手のファーストゴロで有馬選手3塁へ進むと、1番・右田選手の打球はショートの後方。
レフト前に落ちるかと思われた打球でしたが、小山台・南選手が飛びつき超ファインプレー。

二松學舍大附、同点に追いつくことは出来ません。

レフト前へ落ちそうな打球を南選手が追い好捕

5回表の小山台の攻撃から、二松學舍大附は背番号10番、右の岸川投手へ継投します。

二松學舍大附2番手の岸川投手

岸川投手は先頭2番の、佐藤晃選手に140キロストレートで空振り三振を奪うと、さらに2死後、4番・會川選手も145キロのストレートで空振り三振。

豪腕で序盤から流れを掴む小山台の勢いを完全に止めます。

すると直後5回裏、二松學舍大附は1死から、3番・平間選手がライト前ヒット。
2死後、5番・畠山選手のサードへのセーフティバントが成功し、当たっている6番の野村選手は四球で2死満塁となります。

初回からランナーを背負い続けた疲れも出てきたか、有馬選手も押し出し四球を選び、同点に追いつきます。

平間選手が同点のホームイン

さらに8番・山田選手がショート深い位置の内野安打。
遂に二松學舍大附が1点を勝ち越し、この試合初めてリードする展開になります。

勝ち越しタイムリーヒットの山田選手

二松學舍大附は7回表、先頭4番・保川選手が四球で出塁すると、畠山選手が犠打で送り、6番・野村選手がセンターへタイムリー2塁打で1点を追加。

タイムリー2塁打の野村選手

さらに野村選手が三盗を決め、7番・有馬選手のファースト内野安打の間に1点追加。

野村選手が6点目のホームイン

2点を加え二松學舍大附が6-3とリードを広げます。

しかし小山台も8回表。

先頭4番・會川選手がレフト前ヒットで出塁すると、5番・宮崎選手もレフト前にポテンヒット。
1死後、西脇選手のサードゴロで2死13塁と走者を進めますが後続続かず無得点に終わります。

3塁へ進む會川選手

9回表も2死から途中出場、2年生の池本選手がこの試合2本目のヒットをレフト前に運び最後まで意地を見せます。

この試合2安打目の2年生、池本選手

しかし最後は3番・飯田選手がライト前に落ちそうな打球を、畠山選手がダイビングキャッチ。

ライト畠山選手がファインプレー

二松學舍大附が2年連続3回目の夏の甲子園を決めました。

優勝してマウンドに集まる二松學舍ナイン

都立の決勝進出ということもあって、この試合、独特の雰囲気。
バックネット裏まで小山台の応援。
時にはプロ野球さながらの光景もあり、両チーム序盤はこの空気に慣れるのも大変だったと思います。

前半小山台にあと1本がでていれば・・・という展開でしたが、二松學舍大附も名門らしく常にプレッシャーをかけ続けていました。

特に5回、岸川投手がマウンドにあがると流れは一変。
昨年の永井選手(現:広島カープ)のような規格外の選手は不在ですが、チーム力の高さ、昨年の経験を生かして、混戦の東東京を見事に抜け出ました。

小山台には正捕手・吉田選手、佐藤晃選手、この試合も活躍した池本選手など下級生も残ります。
ぜひ間もなく始まる秋季大会で選抜を目指して欲しいですし、3年生のメンバーも本当にお疲れ様でした。
素晴らしい感動を与えてくれた夏でした。

二松學舍大附は優勝インタビューで控え目に監督はお話しされていましたが、決して全国の強豪に比べ選手層でヒケをとるチームではありません。
東東京代表として甲子園で躍動してくれることを期待しています。

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スコア

小山台
010 200 000=3
010 120 20x=6
二松學舍大附

二松學舍大附は2年連続4回目の甲子園

小 戸谷 - 吉田
二 11大庭、10岸川 - 山田

小 H11 E0
二 H13 E3

個人成績

打撃成績

※公式記録ではありません
小山台

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
7 松永 右飛 遊ゴロ併殺打 二ゴロ 中飛 一ゴロ
5 佐藤晃 三直 右線3塁打 (岸)空振三振
(MAX145)
5 池本 中前安打 左前安打
4 飯田 中飛 一邪飛 右飛 二飛 右飛
8 會川 右前安打 二ゴロ 空振三振
(MAX145)
左前安打
9 宮崎 右前安打
本盗死
中前安打 三ゴロ 左前安打
6 南 中犠飛(1) 四球 空振三振 空振三振
3 西脇 投牽制悪送球
一ゴロ失
投安打 左前安打 三ゴロ
2 吉田 一飛 右前安打(2) 空振三振 二ゴロ
1 戸谷 四球 空振三振 三ゴロ
H 渡辺 一飛

二松學舍大附

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
8 右田 二ゴロ 遊直 遊直 捕飛 三ゴロ
6 揚野 中前安打 中前安打 三ゴロ 遊ゴロ 遊ゴロ
5 平間 三ゴロ 三安打 右前安打 三ゴロ 中飛
3 保川 四球 三ゴロ併殺打 二飛 四球
9 畠山 空振三振 左飛 三安打 三犠打
7 野村 投安打 右線2塁打 四球 中二塁打(1)
三盗
4 有馬 三安打 投安打
二盗
四球(1) 一安打(1)
二盗
4 大沼
2 山田 遊ゴロ併殺打 中犠飛(1) 遊安打(1) 遊ゴロ
1 大庭 中前安打(1)
H 中澤 一ゴロ
1 岸川 遊ゴロ 二ゴロ

投手成績

小山台

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
1 戸谷 9 13 4 1 6 6

二松學舍大附

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
11 大庭 4 6 2 1 3 3
10 岸川 5 5 0 5 0 0

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