2017年9月16日、秋季東京大会一次戦第5ブロックBゾーン
多摩一本杉球場
スタメン
※球場の音声をメモしていますので聞き間違いなどあるかもしれません
二松学舎大附
8 右田
7 ノムラ
9 畠山→捕手からライト
5 ヒロノ
3 ヤスカワ
4 堀川
17 ナカザワ→12 石崎
1 海老原→19イシダ
6 張本
東海大菅生
6 田中幹也
8 小山
9 深澤
5 片山
7 フナコシ→H17 サカモト(レフト)
3 中尾
2 伴野→H13 田中ユウキ
4 石田
1 戸田→10鈴木→H12
観戦記
2017年夏の東東京代表・二松学舎大附(3回戦進出)と、西東京代表・東海大菅生(ベスト4進出)が一次戦の初戦で激突することになった注目の一戦。
当初は東海大菅生グラウンドで行われる予定の試合でしたが、観客が増えることを恐らく想定されてのことでしょう。
多摩一本杉球場で開始。
一次戦初戦とは思えない、内野席はほぼ満員の状態となりました。

まず守る東海大菅生(以降、菅生)の先発は、夏の西東京大会もエースナンバー(甲子園では3年生の松本投手がエースナンバー)だった右の戸田投手が先発。

1回表の二松学舎大附(以降、二松)は、先頭の右田選手がセンター前にクリーンヒットで出塁すると、続くノムラ選手の打席、走者二盗が成功し、さらにレフト前ヒットで無死13塁と絶好のチャンスを作ります。

このチャンスで、夏の東東京大会も中心打者を任されていた3番・畠山選手の打席、ノムラ選手が二盗を決め無死23塁からライト前ヒットを放ち、まず1点を先制、さらに無死13塁と二松のチャンスが続きます。

立ち上がり一気に畳みかける二松はさらに4番・ヒロノ選手。
捕手が投球を弾く間に畠山選手が2塁へ進み無死23塁とすると、ライトへ犠牲フライを放ちさらに1点を追加。なお1死3塁とチャンスが続きます。

さらに5番・ヤスカワ選手もライト前のタイムリーヒットで1点を追加。
1回表、二松は3点を先制します。

代わって守りにつく二松は、夏の大会もベンチ入りしていた左の海老原投手がエースナンバーを背負い先発。

3点を追う1回裏の菅生は、1死から2番・小山選手がライト前ヒットで出塁すると、3番・深澤選手が四球でつなぎ1死12塁とチャンスを作ります。

夏の大会も4番を打った主砲・片山選手は空振三振に倒れますが、5番・フナコシ選手が四球を選び2死満塁とチャンスを広げると、6番・中尾選手がライト線に2塁打を放ち二者が生還。
2-3とその差を1点に縮めます。

1点差に迫られた2回表の二松は、先頭8番・海老原選手がレフト前ヒットで出塁すると犠打で進塁。
1番右田選手がレフト前ヒット、さらに盗塁を決め1死23塁と追加点のチャンス。
この場面で2番・ノムラ選手の打球はライト前へ抜けそうな当たりでしたが、菅生セカンドの石田選手が超ファインプレー。
セカンドライナーに終わり、さらに3番・畠山選手が見逃三振に倒れ、二松は追加点をあげることができません。

その裏、菅生は2死走者無しから1番・田中幹選手が四球で出塁すると、二盗を決め、さらに2番・コヤマ選手の打席、キャッチャーがボールを後ろに逸らす間に、一気にホームを狙いますがタッチアウト。
間一髪で同点には追いつけません。

しかし3回表、菅生・戸田投手がこの試合、初めて三者凡退に抑え、徐々に流れをひきよせると、3回裏、菅生は先頭2番・小山選手がライトスタンドにソロホームランを放ち3-3の同点に追いつきます。

ここで早くも二松は背番号19の右腕、イシダ投手へ継投。
捕手も背番号12の石崎選手へ変更。
スタメンマスクの畠山選手はライトの守備へとバッテリーを入れ替えます。

代わり端「3人」で打ち取り、同点止まりで序盤3回を終えると、4回は戸田投手、イシダ投手共、落ち着きをみせ、いよいよ膠着状態に入るかと思われたこの試合。
5回に大きく試合が動きます。
二松は先頭1番・右田選手がショートへの内野安打で出塁すると、ノムラ選手のセカンド頭上を越え、そのまま右中間を破った打球は3塁打となり1点を勝ち越します。

さらに1死後、4番・ヒロノ選手がレフト線を破る2塁打で1点を追加、さらにこの回、2死12塁から途中出場の7番・石崎選手のレフト前タイムリーヒットで1点を追加。
6-3と二松が3点を勝ち越します。

二松はさらに6回表、先頭9番・張本選手が四球で出塁すると、犠打とショートのエラーで1死13塁とすると、3番・畠山選手がレフト前ヒットを放ち1点を追加します。

さらに12塁から4番・ヒロノ選手もセンター前に弾き返し1点を追加。
6回表を終えて8-3と二松が5点のリードに変わります。

反撃したい菅生は6回裏、1死から6番・中尾選手がライト前ヒットで出塁しますが、後続続かず無得点に終わります。

経験豊かな好投手、戸田投手を相手に打線活発な二松は、終盤にも追加点。
8回表、1死から3番・畠山選手がセンターオーバーの2塁打で出塁すると、4番・ヒロノ選手もレフト線へ連続2塁打で1点を追加し、9-3とさらにリードを広げます。

さらに2死3塁から6番・堀川選手の打球は、左中間を破るかと思う当たりでしたが、菅生レフト・サカモト選手が飛びつき好捕。
コールドの可能性が出てしまう7点差がつくことを阻止します。

9回表から菅生は背番号10、右の鈴木投手に継投します。

鈴木投手は代わり端、二松の下位打線から2死走者無しとまずまずの内容で「立ち上がり」ますが、9番・張本選手がレフト前ヒットで出塁すると
1番・右田選手の打席、2度のバッテリーミスと四球で2死13塁と、二松が追加点のチャンス。
ここで2番・ノムラ選手の打球はここまで好プレーを続けてきた菅生・田中幹選手のグラブを弾く内野安打で1点を追加します。

さらに3番・畠山選手のセンター前ヒットで、センターからバックホームが捕手後方へ逸れてしまう間に右田選手がホームイン。
さらにこの回、鈴木投手のパスボールの間に1点を追加し、9回表3点を加えた二松が12-3と大きくリードします。

思わぬ大差がついたこの試合、9回裏も2死走者無しとなりますが8番・石田選手がセンター前ヒットで出塁、すると代打背番号12の選手(選手名が聞き取れませんでした)もレフト前ヒットで2死13塁とすると、1番・田中幹選手が左中間を破る走者一掃の2点2塁打で意地を見せますが、反撃もここまで12-5で二松学舎大附が勝ちました。

夏の甲子園でも活躍した東京を代表する強豪同士の一戦。
思わぬ大差で二松学舎大附が勝利、東京の一次戦は敗者復活制度がありませんので、早くも東海大菅生には夏春連続の甲子園の道が閉ざされてしまいました。
夏からチームの主力だった戸田投手は、キレのいいストレートと、変化球を主体に中盤持ちこたえましたが、結局被安打15で9失点と、初回は不運な打球もいくつかありましたが、完全に二松打線に捕まってしまいました。
攻撃も二松の2番手イシダ投手を捕えきれず、結局3回途中から8回終了までわずか2安打と封じ込められ、この試合に関しては完全な力負けといった内容に終わりました。
しかし、随所に田中幹選手や、石田選手はじめ素晴らしいプレーも見られ、新チームも能力の高い選手は揃っていると思います。
このままで終わるチームではありませんので、この悔しさを糧に大きくなったチームをまた来春、観戦できることを期待しています。
そして勝った二松学舎大附は前チームからエースの市川投手や、スラッガー永井選手と投打の軸が引退しましたが、打線は活発。
東海大菅生の好投手・戸田投手を相手に破壊力を見せつけた格好での、新チーム公式戦好発進となりました。
まだまだ投手陣には海老原投手、イシダ投手とも、やや不安も残る試合結果でしたが、まだ新チームはスタートしたばかり。
ここから試合経験を重ね、また強力な投手陣を作り上げれば、夏春連続も見えてくるのではと思います。
この試合、東海大菅生のホーム試合さながら、バックネット裏も多くの東海大菅生ファンが集まる中、アウエーの環境で二松学舎大附の選手たちは、自分たちの野球を徹しきった集中力も見事でした。
スコア
二松学舎大附
300 032 013=12
201 000 002=5
東海大菅生
二 海老原、イシダ - 畠山、石崎
東 戸田、鈴木 - 伴野
二 H17 E0
東 H8 E2
本塁打
東 小山①
個人成績
【打撃成績】
二松学舎大附
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 | 第五打席 | 第六打席 |
8 右田 | 中前安打 二盗 |
左前安打 二盗 |
遊安打 | 三犠打 | 投ゴロ | 暴投 四球 暴投 |
7 ノムラ | 左前安打 二盗 |
二直 | 右中間三塁打(1) | 遊ゴロ失 | 遊ゴロ | 遊安打(1) |
9 畠山 | 右前安打(1) | 見逃三振 | 捕邪飛 | 左前安打(1) 三盗 |
中越二塁打 | 中前安打 失(1) |
5 ヒロノ | 捕逸 右犠飛(1) |
三ゴロ | 左線二塁打(1) | 中前安打(1) | 左線二塁打(1) | 暴投(1) 空振三振 |
3 ヤスカワ | 右前安打(1) | 遊ゴロ | 投野選 | 四球 | 空振三振 | |
4 堀川 | 一犠打 | 空振三振 | 捕飛 | 遊ゴロ | 左飛 | |
17 ナカザワ | 空振三振 | |||||
12 石崎 | 左飛 | 左前安打(1) | 三ゴロ | (鈴)三ゴロ | ||
1 海老原 | 左前安打 | |||||
19イシダ | 右飛 | 一邪飛 | 空振三振 | 左飛 | ||
6 張本 | 三犠打 | 遊飛 | 四球 | 四球 二盗死 |
左前安打 |
東海大菅生
選手名 | 第一打席 | 第二打席 | 第三打席 | 第四打席 | 第五打席 |
6 田中幹 | 左飛 | 四球 二盗 |
四球 二盗 |
一直 | 左中間二塁打(2) |
8 小山 | 右前安打 | 捕逸(本憤死) 右本塁打(1) |
左飛 | 投飛 | 二ゴロ |
9 深澤 | 四球 | (イ)空振三振 | 二ゴロ | 右飛 | |
5 片山 | 空振三振 | 三直 | 空振三振 | 二ゴロ | |
7 フナコシ | 四球 | 二ゴロ | |||
17 サカモト | 空振三振 | 中飛 | |||
3 中尾 | 右線二塁打(2) | 一ゴロ | 右前安打 | 遊飛 | |
2 伴野 | 中飛 | 右飛 | 遊ゴロ | 空振三振 | |
13 田中ユ | |||||
4 イシダ | 一ゴロ | 中前安打 | 一ゴロ | 中前安打 | |
1 戸田 | 空振三振 | 三ゴロ | 中飛 | ||
10 鈴木 | |||||
12 | 左前安打 |
二松学舎大附
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
海老原 | 2 0/3 | 3 | 3 | 2 | 3 | 3 |
イシダ | 7 | 5 | 1 | 4 | 2 | 2 |
東海大菅生
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
戸田 | 8 | 15 | 3 | 5 | 9 | 8 |
鈴木 | 1 | 2 | 1 | 1 | 3 | 2 |