[ 準々決勝 ] 日大三 VS 片倉

2018年7月22日、第100回全国高校野球西東京大会 準々決勝
神宮球場

スタメン

※球場でメモしていますので誤字などあるかもしれません

片倉
7 高山→1 室津
4 坂本
9 柳本
2 石川
6 久森
5 松井
3 小川
1 紙田→7
8 横田→H 大島

日大三
5 金子
4 木代
6 日置
9 大塚
8 中村
7 上野→7 柳澤
3 飯村→H3 佐藤コ
2 齊藤→2 佐藤英
1 河村→1 廣澤→H 小沢→1 林

観戦記

6年ぶりにベスト8に進出してきた都立の片倉と、秋春東京を制している日大三による、西東京大会の準々決勝第一試合。

まず守る日大三の先発は、背番号10番、左の河村投手。

日大三先発の河村投手

1回表、片倉は先頭・高山選手が死球で出塁すると、犠打で進塁、さらに3番・柳本選手が四球を選び12塁と先制のチャンスを作ります。

しかし河村投手が140キロを計測するキレのあるストレート主体に、4番・石川選手をファーストフライに打ち取ると、5番・久森選手には138キロストレートで空振り三振。
ピンチを脱します。

チャンスに久森選手は三振

代わって守りにつく片倉の先発は、左サイドのエース紙田投手。

片倉エースの紙田投手

1回裏、日大三は1死から2番・木代選手がレフト前ヒットで出塁すると、3番・日置選手、4番・大塚選手が連続四球で1死満塁とし、5番・中村選手のファーストゴロの間に1点を先制します。

先制のホームを踏んだ木代選手

直後の2回表、片倉は1死から7番・小川選手が四球で出塁すると、2死後9番・横田選手がセンター前ヒットを放ち、2死13塁としますが、後続続かず無得点に終わります。

三塁に進む小川選手

日大三は4回裏、先頭6番・上野選手がセンター前ヒットで出塁。
続く飯村選手のセカンドゴロで走者入れ替わり1死1塁から、飯村選手が二盗を決め、得点圏に走者を進めます。

2死後、9番・河村選手が四球で歩くと1番・金子選手の打席、捕逸で2死23塁。
さらに四球でつなぎ満塁と絶好のチャンスを作りますが、木代選手がサードゴロに倒れ無得点に終わります。

ゴロを捌く松井選手

すると直後の5回表、片倉は先頭9番・横田選手が四球で出塁。
続く1番の高山選手の捕手前の犠打を、齊藤選手が1塁へ悪送球。無死13塁となります。

絶好のチャンスに2番・坂本選手がライト前に弾き返し同点に追いつきます。

坂本選手の同点タイムリーヒット

尚、無死12塁の場面で日大三は背番号18番・2年生右腕の廣澤投手へ継投します。

日大三の廣澤投手

しかし流れは一気に片倉。
3番・柳本選手が四球でつなぎ無死満塁となると、4番・石川選手がレフトへ犠牲フライで1点を勝ち越し。

石川選手の犠牲フライ

さらに12塁から5番・久森選手がセンター前ヒットで満塁とすると、続く松井選手がライト前にタイムリーヒットを放ち1点追加。
尚1死満塁とします。

松井選手のタイムリーヒット

終わらない片倉の攻撃は7番・小川選手のファーストゴロが、ホーム返球が逸れる間にさらに1点。

送球逸れる間に片倉1点追加

2死後、打者一巡し再び9番・横田選手がまたもストレートの四球を選び、押し出しで1点追加。
一挙5点を奪うビッグイニングを作った片倉が、王者・日大三を5-1とリードする展開に変わります。

しかし日大三も即座に反撃。
5回裏、先頭3番・日置選手がライトへの2塁打で出塁すると、4番・大塚選手もセンターへ2塁打で1点を返します。

さらに5番・中村選手のセンターフライの間に大塚選手が3塁へ進塁。
続く6番・上野選手のセンターへの犠牲フライでさらに1点を追加。
2点を返し3-5とその差を縮めます。

大塚選手がホームイン

しかし流れを渡したくない片倉は6回表。

先頭2番・坂本選手がサードゴロエラーで出塁すると犠打で進塁、チャンスを広げると4番・石川選手がライト前へタイムリーヒット。
1点を追加し、6-3と日大三を突き放します。

石川選手のタイムリーヒット

3点差のまま迎えた終盤7回裏、大きなドラマが待っていました。

1死後、5番・中村選手がセンター前ヒット、続く上野選手もライト前ヒットで続き12塁とします。
ここで日大三は飯村選手に代わり、佐藤コビィ選手。
ライト前にヒットでつなぎ1死満塁とします。

2死となりますが、9番・廣澤投手の代打・小沢選手。
小沢選手が振り抜いた打球はライトスタンドへ。

小沢選手ホームランの瞬間

逆転満塁ホームランで7-6と再び日大三がリードを奪います。

小沢選手が逆転のホームイン

8回表の片倉の攻撃から、日大三は背番号19右の林投手へ継投します。

日大三の林投手

片倉の攻撃を無得点に抑えると、8回裏。

日大三は先頭2番・木代選手がレフト前ヒットを放ち、ここで片倉は背番号10・左の室津投手へ継投します。

片倉2番手の室津投手

3番・日置選手がショートゴロで走者入れ替わり、1死1塁。
4番・大塚選手がライト前ヒットで1死13塁と追加点のチャンスを広げると、続く中村選手の打席、捕逸で1点を追加。
8-6と2点差に広がります。

片倉バッテリーミスで日大三追加点

9回表、片倉は1死からレフトの守備についた8番・紙田選手がファースト内野安打で出塁しますが、反撃もここまで。
王者日大三を追い詰めた片倉の善戦が光りましたが、日大三が逆転でベスト4にコマを進めました。

紙田選手がヒットで出塁

この試合、改めて感じたのは日大三の底力。
完全な「負け試合」でしたが、終盤で一気にひっくり返す。
またスタンドで見ていても「どこかで追いついてくるんだろう」と言った無言のプレッシャーは相当なものでした。

しかし片倉も素晴らしい戦い。
勝つか負けるかその差は紙一重だったと思います。

王者日大三を追い詰めた準々決勝。
堂々と胸を張っていただきたいと思います。

スコア

片倉
000 051 000=6
100 020 41x=8
日大三

片 1紙田、10室津 - 石川
日 10河村、18廣澤、19林 - 齊藤、佐藤英

片 H6 E0
日 H12 E2

本塁打
日 小沢④

個人成績

打撃成績

※公式記録ではありません
片倉

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席 第六打席
7 高山 死球 見逃三振 捕ゴロ失 三飛 四球
H 中村 一ゴロ
1 室津
4 坂本 投犠打 遊ゴロ 右前安打(1) 三ゴロ失 三ゴロ
9 柳本 四球 遊ゴロ (廣)四球 投犠打 (林)遊ゴロ
2 石川 一飛
(MAX140)
三邪飛 左犠飛(1) 右前安打(1) 死球
6 久森 空振三振 二ゴロ 中前安打 二ゴロ 空振三振
5 松井 二ゴロ 死球
二盗
右前安打(1) 空振三振
(MAX143)
遊ゴロ
3 小川 四球 捕邪飛 一ゴロ失(1) 四球 空振三振
17 紙田 空振三振 一ゴロ 空振三振 投犠打 一安打
8 横田 中前安打 四球 四球(1) 見逃三振
H 大島 見逃三振

日大三

選手名 第一打席 第二打席 第三打席 第四打席 第五打席
5 金子 左飛 死球 捕逸
四球
左飛 中前安打
二盗死
4 木代 左前安打 右邪飛 三ゴロ 中前安打 左前安打
6 日置 四球 遊ゴロ 右2塁打 捕逸
二ゴロ
(室)遊ゴロ
9 大塚 四球 一ゴロ 中2塁打(1) 投ゴロ 右前安打
8 中村 一ゴロ(1) 二ゴロ 中飛 中前安打 捕逸(1)
二ゴロ
7 上野 中飛 中前安打 中犠飛(1) 右前安打 一邪飛
7 柳澤
3 飯村 中飛 二ゴロ
二盗
四球
H3 佐藤コ 右前安打
2 齊藤 四球 二飛 二ゴロ 二飛
2 佐藤英
1 河村 三犠打 四球
1 廣澤 一飛
H 小沢 右本塁打(4)
1 林

投手成績

片倉

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
1紙田 7 1/3 11 7 0 7 8
10室津 2/3 1 o o 1 0

日大三

選手名 イニング 被安打 与四死球 奪三振 失点 自責点
10河村 4 0/3 2 5 3 1 1
18廣澤 3 3 4 3 5 2
19林 2 1 1 3 0 0

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