3月31日(土)、阪神甲子園球場で第90回記念選抜高等学校野球大会の第9日目。
4試合が行われましたので内容をまとめます。
[ 第一試合 ] 大阪桐蔭(大阪)VS 明秀日立(茨城)
内容
大阪桐蔭はこの選抜初登板の注目の根尾選手。
最速147キロを記録するストレートと変化球で11奪三振を奪う好投を見せます。
3回裏、大阪桐蔭は先頭1番の宮崎選手がヒットで出塁すると、犠打で進塁し3番・中川選手のライト線への2塁打で1点を先制。
5回裏も2死12塁から5番・根尾選手がレフト前へ自らを助けるタイムリーヒットで1点追加。
前半5回を2-0と大阪桐蔭がリードして折り返します。
7回裏にも4番・藤原選手の左中間を破る3塁打で1点を追加し、8回にも小泉選手のライトオーバーの3塁打などで2点を追加し5-0とリードを広げます。
一方明秀日立も最終回、細川投手がお兄さんの横浜DeNAベイスターズ細川選手を彷彿とさせるような左中間へのホームランで1点を返しますが5-1で大阪桐蔭が勝利しベスト8進出を決めました。
スコア
000 000 001=1
001 010 12x=5
大阪桐蔭
明 細川 - 高田
大 根尾 - 小泉
明 H4 E0
大 H12 E0
本塁打
明 細川①
三塁打
大 藤原、小泉
二塁打
大 中川
投手成績
明秀日立
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
細川 | 8 | 12 | 4 | 5 | 5 | 5 |
大阪桐蔭
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
根尾 | 9 | 4 | 9 | 11 | 1 | 1 |
[ 第二試合 ] 花巻東(岩手)VS 彦根東(滋賀)
内容
1回表、彦根東は1番・宇野選手が頭部死球で出塁。
続く今井選手のカウントが2―0と、宇野選手からカウントして6球連続ボールとなったところで、花巻東は新田投手を諦め、伊藤投手へ早くも継投します。
この後、彦根東の増居投手と投げ合いになりますが、4回表、彦根東は1死から3番・朝日選手、4番・高内選手が連打でチャンスを作りますが、野嵜選手が併殺打に倒れ無得点に終わります。
彦根東は6回表もビッグチャンス。
先頭9番・永井選手がヒットで出塁、犠打と暴投で1死3塁と攻めます。
しかしこのチャンスで2番・今井選手のスクイズは前進守備のファースト正面で、バッタランナーはそのままタッチアウト。
三本間に挟まれた永井選手はホームに突っ込みますが守備妨害(キャッチャーにぶつかったため ※但しタイミング的にもアウト)でダブルプレーとなりチャンスを生かせません。
一方、彦根東の増居投手は序盤から緩い変化球と、最速140キロ、常時130中盤を記録するキレのあるストレートで花巻東打線を完全に封じ6回2死まで1人のランナーも許さない完ぺきな内容。
その後もヒットを許さず8回をノーヒットに抑え込み0-0のまま最終回へ。
9回表、彦根東は2死13塁のチャンスを逃すと、その裏、花巻東はノーヒットで2死23塁。
しかしこの大ピンチを140キロのストレートで3番・阿部選手を空振り三振にとり9回をノーヒット無得点に抑えたまま延長戦に入ります。
10回裏、花巻東は先頭4番・紺野選手が初めてヒットで出塁すると、増居投手動揺したか四球と、6番・上戸選手のレフト前ヒットで無死満塁と絶好のサヨナラのチャンス。
ここで7番・途中出場の藤森選手がセンターへ犠牲フライを放ち花巻東が劇的なサヨナラ勝ちでベスト8進出を決めました。
彦根東、増居投手は鮮烈な記憶を甲子園に残しましたがベスト16で敗退となりました。
スコア
000 000 000 0=0
000 000 000 1x=1
花巻東
彦 増居 - 高内
花 新田、伊藤 - 佐藤
彦 H6 E0
花 H2 E0
投手成績
彦根東
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
増居 | 9 1/3 | 2 | 5 | 14 | 1 | 1 |
花巻東
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
新田 | 0/3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
伊藤 | 10 | 6 | 1 | 4 | 0 | 0 |
[ 第三試合 ] 三重(三重)VS 乙訓(京都)
内容
1回表、乙訓は2死から3番・浅堀選手、4番・宮田選手に連打が生まれ13塁とチャンスを作りますが無得点に終わると、直後の1回裏、三重は1死から2番・浦口選手が俊足を飛ばしショートへの内野安打で出塁。
盗塁でチャンスを広げると2死から、4番・大川選手がセンター前にタイムリーヒットで1点を先制します。
乙訓は3回表、先頭1番・大上選手の内野安打、2番・大西選手のセーフティバント、さらに犠打で1死23塁のチャンス。
ここで4番・宮田選手は投手ゴロに倒れますが、大上選手の好判断でホームに突っ込み同点に追いつきます。
序盤試合が動き、直後の3回裏、1死から1番・梶田選手がヒットで出塁するも盗塁失敗。
大きなチャンスを逃したかと思った矢先、2番・浦口選手がライトスタンドへ勝ち越しのソロホームランで1点を勝ち越します。
さらに2死13塁となったところで、乙訓は川畑投手へ継投、このピンチを乗り切ります。
4回から6回まで両投手の好投で一人のランナーも出塁できず、序盤と打って変わった展開になりますが、8回表、乙訓は先頭1番・大上選手のヒット、犠打と大上選手の好走塁などで1死23塁と一打逆転のチャンス。
しかしこのチャンスで4番・宮田選手、5番・中川選手が凡退し無得点に終わります。
乙訓は代わった川畑投手が四球のランナー一人に抑え、三重の攻撃を完全に封じましたがあと一本が出ずに敗退。
三重がべスト8入りしました。
スコア
001 000 000=1
101 000 00x=2
三重
乙 富山、川畑 - 薪谷
三 福田 - 東
乙 H8 E0
三 H6 E1
本塁打
三 浦口①
二塁打
三 曲
投手成績
乙訓
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
富山 | 2 2/3 | 6 | 0 | 1 | 2 | 2 |
川畑 | 5 1/3 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 |
三重
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
福田 | 9 | 8 | 0 | 7 | 1 | 1 |
[ 第四試合 ] 星稜(石川)VS 近江(滋賀)
内容
1回表、近江は先頭・住谷選手のヒットから1死12塁のチャンスを作り、4番・北村選手のレフト前タイムリーヒットで1点を先制。続く瀬川選手もタイムリーヒットで2-0とリードを広げます。
さらにこの回1死23塁とビッグイニングのチャンスを作りますが、ここは星稜が踏ん張りさらなる追加点を許しません。
一方の星稜、1回、4回と3塁まで走者を進めるも無得点に終わりますが、5回裏、先頭7番・山瀬選手のヒットから2死満塁と大きなチャンスを再び作りますが3番・河井選手がセンターフライに倒れ、前半5回は2-0と近江がリードして折り返します。
すると直後の6回表、近江は先頭7番・有馬選手が四球で出塁し、続く林選手が送るも失敗。
ランナー入れ替わり1死1塁から、9番・木村選手がセンターオーバーのタイムリー3塁打を放ち1点を追加。
3-0と近江がリードを広げます。
しかし星稜は直後の6回裏、先頭4番の竹谷選手がヒットで出塁し、続く南保選手が右中間へ2塁打で無死23塁とすると、さらに6番・5回途中かからマウンドを継いだ奥川投手がライト前にタイムリーヒット。
2点を返します。
この回さらに犠牲フライで1点を追加し、一気に3-3の同点に追いつきます。
近江も7回、8回と得点圏に走者を進め再度勝ち越しを狙いますが、後続続かず同点のまま延長戦へ。
10回裏、星稜は2死走者無しから5番・南保選手がヒットで出塁すると、6番・奥川選手が左中間を大きく破る2塁打で、南保選手が一気にホームインしサヨナラ勝ち。
日本航空石川と石川県勢2チームが同時にベスト8進出を決めたのは、史上初となりました。
スコア
200 001 000 0=3
000 003 000 1x=4
星稜
近 林、金城 - 有馬
星 竹谷、奥川 - 山瀬
近 H9 E1
星 H10 E3
三塁打
近 木村
二塁打
近 住谷
星 南保2、奥川
投手成績
近江
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
林 | 6 | 7 | 2 | 6 | 3 | 3 |
金城 | 3 2/3 | 3 | 1 | 3 | 1 | 1 |
星稜
選手名 | イニング | 被安打 | 与四死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
竹谷 | 5 1/3 | 8 | 3 | 4 | 3 | 3 |
奥川 | 4 2/3 | 1 | 4 | 2 | 0 | 0 |